三菱総研と三菱倉庫、ICタグ導入実験を金属製医療機器の倉庫保管業務で実施
ICタグ導入実験を倉庫業務で開始
~三菱総合研究所と三菱倉庫がICタグ活用で共同研究~
株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長 田中將介 東京都千代田区大手町二丁目3番6号)は、三菱倉庫株式会社と共同で、ICタグ/RFIDの活用による金属製医療機器保管業務改善の研究を開始し、この度横浜市内の倉庫にて実験をスタートしました。ICタグを物品管理に適用し、実用化することが目的です。
株式会社三菱総合研究所(以下、三菱総研)は三菱倉庫株式会社(以下、三菱倉庫)と共同で、2006年初頭よりICタグ/RFIDを活用した倉庫業務改善の研究を開始し、本年7月より、横浜市内の三菱倉庫自社施設における金属製医療機器の保管業務において、共同研究の実験をスタートしました。
1.業務の内容・課題
三菱倉庫では金属製医療機器のロジスティクス管理業務を行っていますが、商品の特性上、セキュリティの確保、在庫管理の正確性の維持向上については、特に強い関心を持っています。
こうした観点から、ICタグを活用した業務改善の可能性について、本年初頭より三菱総研と共同で研究を開始しました。今後さらに研究を進め、三菱倉庫が横浜市内に保有する金属製医療機器倉庫の保管管理業務において、ICタグの活用によるロジスティクス業務のサービス向上を実現することを目指しています。
2.ICタグ導入実験の内容:
当面対象とする商品は、50アイテム程度の金属製医療機器であり、入出荷や棚卸など在庫管理等に係るICタグ利活用の適用性を検証します。倉庫内での業務においては、ケース、中箱、個品などのロジスティクス階層での管理が業務に組み込まれており、これらを円滑に支援できる必要があります。対象が金属製品であり、また小型の製品も含まれることから、適切な周波数帯のICタグの選択、効果的なICタグの貼付方法や業務運用との適用性、リーダ・ライタアンテナの設置/運用方法などが主たる検討事項です。ICタグの周波数については、HF帯とUHF帯を想定しています。
3.両社の「ICタグ/RFIDの取り組み」の狙い
(1)三菱総合研究所の取り組み
三菱総合研究所では、2004年度~2005年度にかけて実施された経済産業省電子タグ実証実験において、コンテナ貨物などの国際物流関連、事務機器等のグローバルサプライチェーン・生産管理、レコード・CD・DVD/メディアコンテンツなどの調査研究・プロジェクト推進を実施したのを始めとして、各省庁・自治体などからのICタグ関連の調査、実証実験関連業務を行っています。
2004年10月よりICタグの専門部署を設置し、現在、民間企業向けにRFID導入コンサルテーション、設計・開発支援等についての事業展開を行っています。
(2)三菱倉庫の取り組み
三菱倉庫では国内外で、高品質なロジスティックサービスの提供に注力しており、その手段として、ICタグの貼付による管理精度の向上を目指しています。また、米国ICタグ利用状況の視察、荷主企業との共同実験等を通じ、早期実用化に向けた取り組みを実施しています。
