東北大学とセイコーエプソン、研究・人材育成など連携協力に関する協定を締結
東北大学とセイコーエプソンとの連携協力に関する協定締結について
国立大学法人東北大学【総長：吉本高志】（以下、東北大学）とセイコーエプソン株式会社【代表取締役社長：花岡清二】（以下、エプソン）は、本日、産学の連携を通して我が国の科学・技術力向上や人材育成に資することを目的として、研究開発・人材育成など相互の協力が可能な全ての分野において、連携協力に関する協定を結ぶことに合意いたしました。
本協定に基づき両者は、相互の研究開発能力及び人材等を活かし、先端・基礎分野の共同研究とその応用研究、新事業の創出、世界で活躍できる研究者の育成等を通して、我が国及び世界の学術並びに産業技術の発展に貢献いたします。
東北大学にとって、精密機器メーカーとの提携は今回が初めてであり、エプソンにとっては大学との提携は信州大学に続き、国内で２件目の取り組みとなります。
東北大学は、ナノテク・材料、情報通信、環境、ライフサイエンス等の広範囲に及ぶ分野で優れた研究・教育活動を行っており、企業が取り組みにくい基礎・基盤的及び中長期的な研究、学術研究成果を活用した実用化と企業への技術移転などの産学連携活動を積極的に推進しています。また、企業等との様々な連携を推し進めるに当たり、東北大学の全学組織が相互に協力し、異分野融合を進めつつ、より困難な産学官連携の課題に取り組み、研究開発の振興と、人材育成ならびに人材ネットワーク形成の重要性に鑑みて、企業等との組織的連携協定による産学官連携を積極的に展開しております。
一方、エプソンは、情報機器、映像機器、電子デバイスなど技術革新のスピードが極めて速い分野で様々な事業を展開しております。各分野においては、市場の要求に応え、タイムリーにかつ差別化された商品を創出していくために、研究開発のスピードアップ、効率化が求められています。また、それらに必要な技術は一層精緻化、複合化されており、一企業内で独自にすべてまかなうのは、経済的、時間的な面で大きな負担になってきております。そこで、大学が得意とする基礎・基盤的及び中長期的な研究分野においては、その知識、研究力を活用し、産学間の分業体制を構築することを模索して参りました。
このような状況下で、東北大学とエプソンは従前より材料分野における共同研究や学生のインターンシップを通して密な連携を行ってきました。こうした実績を背景に、両者は、このたび、正式に連携協力に関する協定を締結することとなりました。
今回の協定により、両者が組織的・継続的な連携をより一層促進することで、相互のリソースを有効に活用することが可能となり、新たな産学連携やさらに高度な共同研究の促進と世界レベルの研究成果を期待することができると考えています。その結果として、産学連携による人材育成、学術研究の発展ならびに新産業創生を行い、「技術立国日本」を担う中核的技術の発展にも貢献してまいりたいと考えております。
［協定の内容］
１）共同研究の推進
・共同研究契約書の定型化を行い、大学と共同研究を促進する。
２）東北大学－エプソン技術交流会を含む研究者の相互交流
・技術交流会等を通して、両者が研究開発などに関する意見交換を行い、研究開発テーマ発掘と共同研究の促進を図る。
３）教育および人材の育成
・産業実務家による講師の派遣
・インターンシップの実施
４）留学生および国際交流助成の支援
・財団法人エプソン国際奨学財団に対して、奨学金指定校に推薦する。
・大学の国際交流を助成する。
以 上