英アストラゼネカ、喘息治療薬「SYMBICORT」が米FDAから承認取得
アストラゼネカの喘息治療薬SYMBICORT(R)(ブデソニド/ホルモテロール配合剤)
米国FDAより承認取得
アストラゼネカは、米国FDAがSYMBICORT(R)を12歳以上の喘息患者における維持療法の治療薬として承認したと、本日発表しました。
SYMBICORTは、1日2回投与の喘息治療薬であり、ブデソニド(吸入ステロイド)とホルモテロール(即効性・長時間作用性β2刺激薬)の配合剤です。今回、SYMBICORTは、米国市場で最も広く使用・処方されている吸入器である加圧式定量噴霧式吸入器(pMDI:pressurized Metered Dose Inhaler)を用いた製剤として承認されました。pMDI製剤としてSYMBICORTが承認されたのは米国が最初になります。ブデソニドとホルモテロールの用量として、80/4.5μgと160/4.5μgの2種類の用量配合比で承認されました。
「米国においてSYMBICORTがFDAにより承認されたことを非常に喜ばしく思います。」とアストラゼネカの最高経営責任者、デビッド・ブレナンは述べました。「何百万人もの米国人が喘息に苦しんでおり、SYMBICORTにより喘息がより良くコントロールできる新しい機会を患者さんに提供できるようになります。」
中等症および重症持続性喘息患者において、配合剤による治療、特に、吸入ステロイドに加えて、長期コントロール及び喘息症状の予防のために長時間作用性吸入β2刺激薬を追加する治療は、NIH(米国立衛生研究所)のNAEPP(米国喘息教育・予防プログラム)によっても推奨されています。
SYMBICORTは、定量噴霧式吸入器(MDI:Metered Dose Inhaler)におけるSYMBICORTの有効性と安全性を評価する目的で実施された27の第I相、第II相、および第III相の臨床試験の結果に基づき申請されました。承認された適応症は、米国において12歳以上の1,076名の患者を対象に実施した2つの12週間にわたるプラセボ対照二重盲検試験の結果に基づくものです。これらの試験の結果から、配合剤であるSYMBICORTが、同一用量のブデソニドあるいはホルモテロールの単剤投与、あるいはプラセボと比較して肺機能をより改善させることが示されました。更に、これらの試験から、SYMBICORTがブデソニドやプラセボと比較して、肺機能をより迅速に改善することが示されました。SYMBICORTの投与後15分以内で有意な肺機能の改善がみられました。
なお、急性気管支攣縮の緩和はSYMBICORTの適応症にはありません。
アストラゼネカは、2007年中頃に米国でSYMBICORT pMDI製剤を発売する予定です。
喘息は、様々な刺激に対する気道の反応が増加することによる可逆性閉塞性肺疾患です。喘息は、重篤かつ慢性的な病態で、適切に管理されない場合、生命に脅威を与える可能性があります。米国疾病対策センター(The Centers for Disease Control)によると、2002年に2000万人近い米国人が喘息を経験しており、そのうち1200万人が、その前年にも喘息発作か喘息症状を経験したと推定されています。成人喘息において、米国でも多くの治療選択肢があるにも拘らず喘息のコントロールは未だ十分ではありません。喘息患者は、救急受診、入院、あるいは喘息発作を、一定の割合で経験することが、いくつかの調査により示されています。更に、喘息発作を経験した患者は、他の患者に比べて、急性増悪(重篤な喘息発作)を起こす可能性が2倍になります。喘息関連の米国の年間直接医療費は約101億ドルです。間接コスト(例えば、欠席や欠勤による生産性の喪失)の82億ドルを加えると総額医療費は183億ドルです。
SYMBICORTは、2000年12月に欧州相互認証制度により喘息治療薬として承認され、現在、90ヶ国以上で承認されています。同製品の治療経験は、米国以外で、500万患者年を超えています。
●アストラゼネカについて
アストラゼネカは、医療用医薬品の研究、開発、製造及び販売、並びにヘルスケアサービスの提供などのヘルスケア事業を世界的に展開している医薬品メーカーです。239億5000万ドルのヘルスケア事業の売上高を有し、消化器、循環器、ニューロサイエンス、呼吸器、オンコロジー及び感染症製品の売上でリーディングポジションを確立しています。アストラゼネカは、Dow Jones Sustainability Index(Global)及びFTSE4Good Indexに選定されています。
詳細は、弊社のウェブサイト( www.astrazenecapressoffice.com )をご覧ください。
