ファイザー、「遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤」の効能追加の承認を取得
遺伝子組換え天然型ヒト成長ホルモン製剤
「ジェノトロピン(R)5.3mg、ジェノトロピン(R)注射用12mg、
ジェノトロピン(R)ミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg」
効能追加の承認を取得
-成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)の治療に-
ファイザー株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岩崎博充、資本金:648億円)は、7月26日に「ジェノトロピン(R)5.3mg、ジェノトロピン(R)注射用12mg、ジェノトロピン(R)ミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg一般名:注射用ソマトロピン(遺伝子組換え)」の、成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)に対する効能追加の承認を取得しました。ジェノトロピンは遺伝子組換え技術を応用し、1987年に世界で初めて開発された天然型ヒト成長ホルモン製剤です。成長ホルモン分泌不全性低身長症などの治療薬として、世界の成長ホルモン市場におけるトップブランドになっています。国内では1988年に、小児期における成長ホルモン分泌不全性低身長の治療薬として承認され、その後もターナー症候群などにおける低身長の効能を取得し、最も処方されている成長ホルモン製剤です。また、今回効能を取得した成人成長ホルモン分泌不全症も、既に世界66の国および地域で承認されています。
ジェノトロピンの有効性と安全性
成人成長ホルモン分泌不全症に対する国内の第III相臨床試験で、ジェノトロピンはプラセボ群と比較して、除脂肪体重の変化、体脂肪の変化、血清脂質の変化において、有意な改善が見られ有効性が確認されました。主な有害事象は浮腫(21.6%)、関節痛(10.8%)および筋脱力(10.8%)がみられ、有害事象の多くは軽度から中等度であり、忍容性が高いことが確認されました。
KIMS(Pfizer International Metabolic Database)のデータベース
KIMSはジェノトロピンを投与している成人成長ホルモン不全症の患者に関する世界的な薬剤疫学調査で、10,270例(2005年12月時点)にのぼる症例を集積しています。ファイザーは毎年この「KIMS」データベースを更新して、ジェノトロピンの有効性と安全性に関する最新の情報を医療機関に提供しています。
成人成長ホルモン分泌不全症では、代謝異常により体脂肪の増加、骨密度の低下など体組成の異常がみられます。またメタボリックシンドロームのように、高脂血症、糖尿病、高血圧症などを発症する事もあります。これらは生命予後に関係する重要な合併症であり、重症成人成長ホルモン分泌不全症は成長ホルモン製剤による治療が必要とされています。
ジェノトロピン(R)(Genotropin(R))の概要
【商品名】 ジェノトロピン(R)5.3mg、注射用12mg、ミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg
【一般名】 注射用ソマトロピン(遺伝子組換え)
【効能・効果】 *追加された効能・効果
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
【用法・用量】*追加された用法・用量
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。なお、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。ただし、1日量として1mgを超えないこと。
【製造販売承認日】
5.3mg:2000年3月15日 注射用12mg:2003年2月24日
ミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg:2002年3月4日
【薬価収載日】
5.3mg:2000年7月7日 注射用12mg:2003年7月4日
ミニクイック皮下注用0.6mg、1.0mg、1.4mg:2004年7月9日
【効能追加承認日】2006年7月26日
