大日本印刷、シアーズとICタグを使ったネットワーク対応型電子POPシステムを開発
大日本印刷とシアーズ ICタグを使ったネットワーク対応型電子POPシステムを開発
生活者の趣味や嗜好に合った商品情報を店頭で提供
大日本印刷株式会社(本社:東京都新宿区 社長:北島義俊 以下:DNP)と株式会社シアーズ(本社:東京都港区 社長:加藤健実 以下:シアーズ)は共同で、ICタグを使った電子POP(店頭広告)システムを開発しました。
【開発の背景】
生活者の趣味や嗜好が多様化する中、購買意欲を促進させるためには、それぞれの生活者の求める商品情報を迅速に提供するシステムが求められています。店舗の商品棚に設置し、商品CMなどの映像を流す従来の電子POPは、特定の商品をアピールするに留まり、幅広い商品情報を提供するものではありませんでした。また、商品棚の前を通る生活者に無作為に訴求するものであり、生活者の趣味や嗜好に合わせた情報提供にはなっていませんでした。
当システムは、それぞれの生活者が持つICタグをかざすことにより、事前に登録した生活者情報を参照し、一人ひとりの趣味や嗜好に合わせて、多様な情報を提供する仕組みとなっています。
【システムの概要】
生活者は、ICタグが付いたカードを会員証として、事前登録を行います。来店時に、ICタグリーダライタ付きの電子POP端末に、ICタグ付きカードをかざすことにより、その生活者が関心を持つ商品の情報が表示され、売場と生活者のOne to Oneマーケティングが可能となります。また、店内に複数台設置し、多様な情報を配信したり、タイムセールス情報などの小売店情報をタイムリーに一斉配信することができます。将来的には、商品情報の閲覧履歴に応じて、端末から管理サーバーにアクセスし、来店ポイントなどの各種ポイントの発行や、電子クーポンを携帯電話のメールアドレスに送付することも可能となります。
また、店舗やメーカー企業側からの商品コンテンツの配信は、インターネット回線、ウィルコムのPHS通信、無線LANなどを通じて行い、各種コンテンツをリアルタイムで切り替えて、新製品情報、関連商品情報、割引情報、イベント情報を提供することができます。
今回、DNPとシアーズは共同で、電子POP端末とシステムの開発を行っています。また、ICタグの提供、コンテンツ制作、アプリケーション開発をDNPが、端末の開発及びコンテンツ配信用の管理サーバーの構築をシアーズが行います。
【システム構成】
電子POP端末、配信サーバー利用料、回線料をセットにしたパッケージで提供します。
パッケージ価格は、レンタルの場合月額12,000円からを予定しています。(契約期間1年~3年)
ICタグ(13.56MHz)の提供は、別途費用となります。
【電子POP端末の仕様】
ディスプレイ :5.0インチ液晶ディスプレイ
通信機能 :PHS(WILLCOM AIR-EDGE)、無線LAN
RFID読み取り :ISO15693準拠(13.56MHz)
外形寸法 :ヨコ224mm×タテ100mm×奥行き30mm(本体のみ)
重量 :400g(本体のみ)
【今後の予定、売上目標】
本年9月より、流通企業および飲料メーカーなどの協力を得て、店舗での当システムの導入実験を行い、年内の本格運用開始を目指します。また今後、DNPとシアーズは共同で、機器のレンタルおよび販売と、コンテンツ配信ASPサービスの提供を、流通小売業向けに行う予定です。
システムとサービス全般で、両社あわせて2006年度5億円の売り上げを見込んでいます。
―以 上―
