三洋半導体、逆回復時間35ナノ秒の高速化を実現したフラッシュ発光回路用FRDを開発
逆回復時間の高速化を実現
フラッシュ発光回路用FRD開発
製 品 名:RE0158M
サンプル出荷開始:2006年10月
生 産 計 画:2007年末 100万個/月
サンプル価格:50円
三洋半導体株式会社はこのほど、デジタルカメラや携帯電話カメラのフラッシュ発光回路用として逆回復時間35ナノ秒の高速化を実現し、フラッシュ発光回路の高速充電を可能とする、ファースト・リカバリー・ダイオード(FRD)を開発いたしました。このFRDの利用により、フラッシュ発光の間隔を短縮することが可能となります。2006年10月よりサンプル出荷を開始します。
当社は、新ビジョン「Think GAIA」のもと、快適空間をつくり出す機器開発を支え、環境保全を実現する半導体製品を提案してまいります。
◆主な特長
1.フラッシュ充電時間の短縮化
2.業界最小※パッケージ仕様による、セットの小型化・薄型化
3.高圧コンデンサの使用可能化
※FRDとして業界最小パッケージ。2006年9月27日現在。
I.概要
世界規模で出荷が増加しているデジタルカメラには、夜間撮影用のフラッシュ発光装置が搭載されています。またカメラ機能搭載の携帯電話においても、従来の白色LEDから、フラッシュ発光機能を搭載する機種が、徐々に増加する傾向にあります。
フラッシュ発光装置は、コンデンサに貯めた電力を瞬間的に放出することにより、キセノンランプを明るく発光させるという仕組みを持っています。ランプの発光後は次の発光のために、コンデンサに再び電力を貯めなければなりませんが、電流が流れた直後には、回路の中のトランスに逆起電力が発生するため、電気の逆流が生じ、コンデンサへの充電の妨げとなってしまいます。このとき、逆起電力による電気の逆流(リーク電流)を抑える素子がFRDです。フラッシュ発光回路において高速なFRDはリーク電流を抑え、電力ロスを小さく出来るため、市場ではより高速なFRDが求められております。
当社はこのほど、逆回復時間35ナノ秒の高速化を実現し、フラッシュ回路のコンデンサへの高速充電を実現する、フラッシュ発光回路用FRD RE0158Mを開発いたしました。
これにより、コンデンサの満充電までの時間を短縮することが可能となり、連続シャッターのチャンスを拡げることが可能となります。
新開発のFRDはまた、同じ特性レベルの製品としては最も小さいパッケージとなるMCPH3(2.0×2.1×0.85mm)への搭載を実現しました。これにより、携帯電話への搭載においても回路設計の自由度が向上いたします。
II.特長
1.フラッシュ充電時間の短縮化
逆回復時間が35ナノ秒と小さいため、充電時にメインコンデンサからの逆起電力による電気の逆流分を小さくし、フラッシュの充電時間の短縮が図れます。
2.業界最小※パッケージ仕様による、セットの小型化・薄型化
FRDとしては業界最小のMCPH3の小型薄型パッケージ仕様であり、セットの小型化・薄型化が図れます。
3.高圧コンデンサの使用可能化
800Vの高耐圧仕様のため、高圧コンデンサの使用が可能となります。
※2006年9月27日現在
III.仕様
1.逆電圧VR:800V
2.平均出力電流Io:150mA
3.逆回復時間trr:35ns
4.パッケージ MCPH3(2.0×2.1mm×0.85mmt)
IV.用途
デジタルカメラ、カメラ機能搭載携帯電話のフラッシュ発光回路用
◆お客様からのお問い合わせ先
三洋半導体株式会社 パワーマネージメント事業本部
ハイパーデバイス事業部 スモールデバイス開発部
〒370-0596 群馬県邑楽郡大泉町坂田 1-1-1
TEL 0276-61-8414 FAX 0276-61-8874
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