帝国データバンク、2006年上半期の全国企業倒産集計を発表
2006年度上半期報
倒産集計
2006年(平成18年) 4月~9月
倒産件数は4457件、前年同期比8.4%の増加
負債総額は2兆5446億5700万円、前年同期比4.3%の減少
倒産件数 4457件
負債総額 2兆5446億5700万円
前期比
件数 4.1%減 前期 4646件
負債 17.7%減 前期 3兆911億2000万円
前年同期比
件数 8.4%増 前年同期 4113件
負債 4.3%減 前年同期 2兆6583億2100万円
■件 数
2006年度上半期の倒産件数は4457件(前期4646件、前年同期4113件)となり、前期を4.1%(189件)下回ったものの、前年同期を8.4%(344件)上回った。
年度四半期ベースで見ると、第1四半期(4月~6月、2270件)と第2四半期(7月~9月、2187件)は、前期比でともに減少しているものの、前年同期比ではともに増加を記録。
倒産件数の推移は一進一退を繰り返しているものの、長期的なスパンでとらえると緩やかな増加基調が持続している。
■負債総額
2006年度上半期の負債総額は2兆5446億5700万円となり、前期を17.7%(5464億6300万円)、前年同期を4.3%(1136億6400万円)それぞれ下回った。
月別で見ると、2006年度上半期で負債総額が最も大きかったのは5月の6838億9800万円。一方、最も小さかったのは9月の3399億2000万円であった。
半期を通じて単月で1兆円を上回った月はなく、負債額トップも青山管財(株)(旧商号:(株)間組、4月)の1487億円にとどまるなど、大型倒産は低水準で推移している。
■業種別
7業種中、建設業(1293件、前期比+3.4%、前年同期比+10.4%)、卸売業(768件、同+7.4%、同+15.7%)の2業種で、前期、前年同期をそれぞれ上回った。
小売業(724件、前年同期比+12.4%)、サービス業(720件、同+9.1%)の2業種でも、前年同期を上回った。
一方、運輸・通信業(139件、前期比▲17.8%、前年同期比▲9.2%)、不動産業(156件、同▲30.4%、同▲3.7%)など3業種で、前期、前年同期をそれぞれ下回っている。
■主因別
「不況型倒産」は3315件(前期3325件、前年同期3072件)となり、前期を0.3%(10件)下回ったものの、前年同期を7.9%(243件)上回った。
「不況型倒産」の構成比は74.4%(前期71.6%、前年同期74.7%)。前期を2.8ポイント上回ったものの、前年同期を0.3ポイント下回った。
一方、その他の経営計画の失敗は112件(前期109件、前年同期74件)で、前期を2.8%、前年同期を51.4%それぞれ上回っている。
■規模別
負債額別に見ると、負債5000万円未満の倒産は1748件(前期1737件、前年同期1540件)となり、前期を0.6%(11件)、前年同期を13.5%(208件)それぞれ上回るなど、小規模倒産が増加している。一方、負債100億円以上の倒産は40件(前期48件、前年同期48件)にとどまり、前期、前年同期をともに16.7%(8件)下回るなど、大型倒産は低水準で推移。
資本金別に見ると、1億円以上の倒産は95件(前期130件、前年同期113件)となり、前期を26.9%(35件)、前年同期を15.9%(18件)それぞれ下回っている。
■態様別
破産は4035件(前期4133件、前年同期3628件)で、構成比90.5%。前期を2.4%(98件)下回ったものの、前年同期を11.2%(407件)上回った。
民事再生法は275件(前期306件、前年同期300件)で、構成比6.2%。前期を10.1%(31件)、前年同期を8.3%(25件)それぞれ下回った。
特別清算は147件(前期202件、前年同期171件)で、構成比3.3%。前期を27.2%(55件)、前年同期を14.0%(24件)それぞれ下回っている。
■地域別
9地域中、東北(323件、前期比+2.2%、前年同期比+13.3%)、北陸(147件、同+14.0%、同+79.3%)、近畿(1058件、同+0.6%、同+8.6%)、中国(207件、同+15.6%、同+60.5%)、四国(127件、同+29.6%、同+69.3%)の5地域で、前期、前年同期をそれぞれ上回った。
一方、関東(1647件、前期1888件、前年同期1662件)は、前期を12.8%(241件)、前年同期を0.9%(15件)それぞれ下回っている。