日本TI、携帯電話向けGPSチップ「NaviLink 5.0」を発表
日本TI、携帯電話向けに業界最小ソリューション・サイズの
GPSチップ新製品を発表
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は本日、携帯電話向けGPSチップの新製品『NaviLink(TM) 5.0』を発表しました。業界最小のチップ面積で、さらには、周辺部品点数を少なくすることにより、システムのエリア・サイズならびにBOM(部品コスト)を削減、幅広い携帯電話端末へのGPS機能の普及を促します。
『NaviLink5.0』は、TIのDRP(TM)シングルチップ・テクノロジー(注1)に基づく、高い性能と周辺部品を含めた業界最小のソリューション・サイズ(25mm2)を兼ね備えた、最もBOMが低いソリューションです。この新製品がもたらす価格的な優位性により、今後、世界市場において携帯電話端末へのGPS機能の搭載がいっそう進むものと思われます。新製品の『NaviLink5.0』GPSレシーバ・アーキテクチャは、都市部や屋内などの通信状態が良くない環境下でも、短いTTFF(測位時間)を実現しました。GPSがより多くの携帯端末に搭載されることで、3Dマッピングやナビゲーションなど、コンシューマが期待する位置情報サービスが、より広範囲に渡って展開されるようになります。
『NaviLink 5.0』ソリューションは、A-GPS(アシスト・モード)とスタンドアロン・モードをサポートします。他のGPSアーキテクチャと異なり、『NaviLink5.0』はホスト負荷とメモリ容量を最小限に抑えられるので、システム設計に柔軟性を持たせ、消費電力を抑えることができます。この新製品は3GPP(注2)およびOMA SUPL(注3)の仕様を上回る測位性能を備え、携帯電話端末への集積も容易です。
OMAP(TM)やOMAP-Vox(TM)との組み合わせで3Dマッピングにも対応
限定的な地域の地図など、GPS技術を搭載した携帯端末からアクセスできるデータを表示するにあたり、小さな画面でもランドマークやその周辺の状況がよりよく識別できるように、リッチな3Dグラフィックスのニーズが高まっています。『NaviLink 5.0』シングルチップ・ソリューションは、クリアで鮮明な3D画像を提供する『OMAP(TM)』 や 『OMAP-Vox(TM)』プロセッサとの併用に最適化されています。また同製品は、TIの2.5Gまたは3Gチップセットともシームレスにつながり、これらの製品を携帯電話端末向けのトータル・ソリューションとして提供できます。
供給について
『NaviLink 5.0』は2007年度第4四半期より量産化されます。
注1:TIが独自に開発した携帯電話向けの集積技術。デジタルCMOSと微細加工技術により、これまでアナログ回路が担っていたRF機能をデジタル回路で処理するため、チップの小型化や高集積化が実現。
注2:第三世代(3G)携帯電話の普及促進および仕様の標準化を行う業界団体Third Generation Partnership Projectの略。
注3:モバイルサービスの標準化団体OMA(Open Mobile Alliance)の位置情報サービス向けシステムの規格の一つ。ユーザの位置情報の暗号化処理などが含まれる
*NaviLink、DRP、OMAPならびにOMAP-VoxはTexas Instruments社の商標です。すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します
テキサス・インスツルメンツおよび日本テキサス・インスツルメンツについて
テキサス・インスツルメンツ(本社:米国テキサス州ダラス、社長兼CEO:リッチ・テンプルトン、略称:TI)は、グローバルな半導体企業であり、デジタル家電、ワイヤレス市場などに向けたDSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)とアナログICを中核とするトータル・ソリューションを提供しています。そのほか、教育関連テクノロジーを展開、世界25ヶ国以上に製造・販売拠点を持っています。
日本テキサス・インスツルメンツ(本社:東京都新宿区、社長:山崎俊行、略称:日本TI)は、テキサス・インスツルメンツの子会社で日本市場における大手の外資系半導体サプライヤです。資本金は362億5,000万円です。大分県日出、茨城県美浦に生産工場があり、茨城県つくばと神奈川県厚木にテクノロジー・センターがあります。
TIに関する情報はインターネットでも発信しています。
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