NEC、CML技術を用いて160km以上の長距離伝送用10Gbps光トランシーバを実現
CML技術を用いて160km以上の長距離伝送用10Gbps光トランシーバを実現
「XFP型10Gbps光トランシーバ」 「光送信モジュール」
※製品画像は添付資料を参照
NECは、光ファイバ伝送路中の波長分散補償なしに160km以上の光ファイバ伝送を可能とするXFP型10Gbps光トランシーバを実現いたしました。本光トランシーバは、光通信デバイスのベンチャーAzna社(代表者:Parviz Tayebati、本社:マサチューセッツ)のCML技術(注1)にNECの保有する光平面回路(PLC)技術(注2)を適用させることにより、小型かつ量産性に優れた光送信モジュールをベースにしたものであります。本光トランシーバにより、活線挿抜可能な光インターフェースにおいて分散補償の追加無しにチャネルあたり2.5Gbpsから10Gbpsまでの容量拡大を可能といたします。
光トランシーバは、大容量光通信システムや高速ルータ・スイッチなどの光インターフェースに用いられる光デバイスです。従来、長距離伝送手段としては変調器集積型レーザ(EML)もしくはマッハツェンダ変調器が用いられておりましたが、伝送距離は最大で80km程度であり、その更なる拡大が望まれておりました。
NECとAzna社は、PLC技術をもちいたCML型光送信モジュールを共同開発しました。CML型光送信モジュールは、半導体レーザの直接変調出力を波長フィルタリングする方式を採用しているため、波長分散補償なしに従来比2倍以上の伝送距離を実現いたします。このたび、波長フィルタにパッシブアライメント実装技術(注3)を適用したPLC技術を採用することにより、部品点数の削減および量産性向上による低コスト化が可能となりました。
NECが新たに開発した本CML型光送信モジュールをもちいた、XFP型10Gbps光トランシーバは2007年3月27日から米国、Anaheimで開催予定のOFC 2007(Optical Fiber Communication Conference and Exposition)において、NEC FiberOptech Inc.ブース(#1241)にて展示を予定しております。
以上
(注1) CML:Chirp Managed Laser
(注2) PLC:Planar Lightwave Circuit
(注3) パッシブアライメント実装技術:半導体レーザを発光させることなく、PLC上の光導波路と光結合が得られるように高精度に調整し実装する技術
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