NECエンジニアリング、USB接続スペクトラムアナライザ「SpeCat2」を発売
USB接続スペクトラムアナライザ『SpeCat2』を発売
~リアルタイムスペクトラム測定機能を備えた『SpeCat』の機能強化機種~
NECエンジニアリング(社長:井上憲治住所:東京都港区)はこのたび、測定周波数帯域やダイナミックレンジを拡張するとともに、新たにリアルタイムスペクトラム測定機能を実装するなど大幅な機能強化を図ったUSBバスパワーで動作する小型低消費電力スペクトラムアナライザ『SpeCat2』(スペキャット・ツー)を開発し、本日より販売活動を開始しました。
スペクトラムアナライザは高周波信号を測定・解析する装置であり、主に通信機器の周波数および電力測定に使用されています。また、携帯電話、無線LANをはじめとする無線情報通信機器(移動体通信機器)の普及により、フィールドにおける干渉波、漏洩波などの電波環境を確認するためにスペクトラムアナライザを必要とする機会が増しています。新商品の『SpeCat2』は、お客様からの様々なご要望にお応えし機能を強化したことにより、無線環境構築から研究開発などの幅広い用途でご使用いただけます。
新商品の主な特長および強化した主な機能は、以下の通りです。
1.幅広く、より正確なスペクトラム測定を実現
(1)測定周波数帯域の拡張
測定帯域を従来機種の200MHz~2.5GHzから100kHz~3.0GHzへ拡張しました。これによりRFID(135kHz帯、13.56MHz帯含む)、EMC測定など低周波数帯への対応や無線LANのような高周波数帯にも余裕をもった対応が可能になりました。
(2)測定ダイナミックレンジの拡大
測定ダイナミックレンジを従来機種に比べ約10dB拡大しました。これにより広帯域変調波のスペクトラムなどを、より正確に測定できるようになりました。
2.新たに「リアルタイムスペクトラム測定機能」を装備
周波数の時間的変化を測定する「リアルタイムスペクトラム測定機能」を搭載しました。さらに、信号特性により2種類のモードを選択可能です。
(1)シームレス測定モード
26MHzの帯域幅の信号を約15ナノ秒という超高速でサンプリングすることで突発的なイベントの変化をとらえることができます。
(2)セミリアル測定モード
100MHzの広帯域の信号を約3ミリ秒でサンプリングします。例えば2.4GHz帯無線LAN帯域信号を一度に解析し、その時間的変化を表示可能です。
3.さまざまな機能や拡張性の強化
(1)ロギング機能の充実
一定間隔でパソコン上にデータを自動的に取り込む「ロギング機能」と組み合わせることで、定点観測による妨害波検出、レベル監視、周波数監視など幅広い用途で使用可能です。
(2)トリガ機能の充実
従来機種に搭載していた「ソフトウェアトリガ」機能に加え、新たに「外部トリガ」機能を追加したことで外部制御信号との同期を取ることが可能となり、より多彩な測定に対応しました。
(3)無線LAN、ZigBee信号解析機能の充実
無線LANとZigBee(2.4GHz帯)のチャネルをあらかじめ記憶しており、ワンタッチで各チャネルの信号解析が可能です。さらに全てのチャネルを一画面上に並べて表示が可能なため、例えば基地局アンテナを設置する際にチャネル間の干渉や漏えい波の有無を一画面で確認できます。
(4)拡張性の充実
外部接続コネクタを利用した、周波数変換ユニットによる周波数拡張をはじめインターフェースボードによるネットワーク化など様々なカスタマイズによる機能拡張が可能です。
新商品『SpeCat2』の標準価格は39万9000円(税込)であり、年間1,000台の出荷を見込んでおります。なお、従来機種『SpeCat』については在庫が無くなり次第販売を終了いたします。
当社では新商品を、研究所やCATV局、企業、自治体、学術機関など幅広いお客様を対象に積極的に販売してまいります。また当社では、『ワイヤレス&センシング』をコアコンピタンスとし、お客様ニーズに基づいたソリューションの展開で新たな市場を創造してまいります。
なお新商品は、以下の展示会の当社ブースにて動態展示いたします。
・Embedded Technology 2006(11月15 日~17日、パシフィコ横浜)
・iEXPO2006(12月6日~8日、東京ビッグサイト)
・マイクロウェーブ展2006(12月13日~15日、パシフィコ横浜)
新商品の仕様につきましては、別紙をご参照ください。
<商品に対するお客様からのお問い合わせ先>
NECエンジニアリング営業本部アプライアンス営業部
TEL: 03-6414-5640
URL: http://www.nec-eng.com/pro/specat