アジレント・テクノロジーが、業界で初めて現実のトリプルプレイ・ネットワーク下でのIPTV QoE試験を行なうことができるN2Xマルチサービス・テスト・ソリューションを発表
数千ユーザ環境下での複雑なIPTVサービス品質のテストを簡単、迅速かつコスト効率よく実現
アジレント・テクノロジー株式会社(社長:海老原 稔、本社:東京都八王子市高倉町9番1号)は、業界で初めて、ビデオ・音声・データが流れる現実的な環境下における数千もの加入者のIPTV(インターネット・プロトコル・テレビジョン)サービス品質測定に対応したソリューションを発表します。ネットワーク機器メーカや通信事業者は、ネットワーク機器やネットワーク全体が期待するIPTV QoE (Quality Of Experience)を満足するか、このN2Xソリューションによって事前に試験することが可能になります。
「Agilent N2X」は、数百のIPTVチャンネルと数十万のVoIP、データ・トラフィックを擬似し、チャネル変更(ザッピング)状態を作ることにより、真のサービス品質をIPTV加入者個別に測定できる、唯一のトリプルプレイ試験ソリューションです。
通信事業者やサービス・プロバイダは、ケーブル会社に対抗し、ユーザ単位の平均売上(ARPU)を増やすために、IPTVを含むトリプルプレイ・サービスを提供しつつあります。IPTVサービス導入を促進し、加入者を保持しておくために重要な要素は、満足しうるIPTVサービス品質を提供することです。
さらに、チャネル・ザッピングなどの動的なユーザの行動とトリプルプレイの混在トラフィックは、アクセス・ネットワーク機器に対して大きなストレスとなり、ビデオ品質に影響を与えます。ネットワーク機器開発メーカや通信事業者は、現実的で大規模なネットワーク環境下において、すべての加入者に対してIPTV品質を保証する必要があります。現在そのような試験は、数千のセットトップ・ボックスや数百もの映像出力機器を用意して行なわれており、複雑でコストや手間、時間が非常に浪費されているにもかかわらず、試験としては不完全です。
「Agilent N2X IPTV QoEテスト・ソリューション」は、これらの問題を解決し、加入者個別のサービス特性を明確化します。N2Xの各ポートは、数千のIPTV加入者の動的振舞いを擬似し、さまざまな状況下でのビデオ、データ、音声が混在したトラフィックの送受信を行なうことが可能です。N2Xは、RFC4445で規定されたMDI (Media Delivery Index) 遅延やロスを加入者個別に測定することにより、おのおののネットワーク機器のスケーラビリティを試験することが可能です。
MDIは、ビデオ配信ネットワーク機器の試験の手法として、広く業界で支持され始めています。他のビデオ品質測定手法はビデオ・デコードに依存しており、ネットワークのビデオに対する影響を洞察することは非常に困難という弱点がありましたが、MDI手法はこの問題を克服しています。さらに、「Agilent N2X」は、多くの加入者やトラフィックを擬似し、今まで試験に使われていた多くの機器に取って代わることにより、試験時間の短縮やコスト節約に貢献します。
アジレント・テクノロジーのバイスプレジデント兼データ・ネットワークス・ディビジョンのジェネラルマネージャであるDave Bassは、次のように語っています。
「動的なトリプルプレイ・トラフィックと、数十万の加入者を擬似することによって初めて、設計・構築しているネットワークが加入者の期待する品質レベルを満たすことをエンジニアは確認することができるでしょう。N2Xの新機能は、業界で最も完全でスケーラブルな試験環境を提供し、機器メーカや事業者がよりよいIPTVサービス品質を提供するためのネットワーク評価に役立つでしょう。」
ジュニパー・ネットワークス IPTVソリューション・グループのリーダであるGary Southwell氏は、次のように語っています。
「ビデオ・コンテンツ配信に対するリアルタイム性の要求が高まってくると、ネットワーク・インフラ機器に対しては、非常に多くのことが求められるようになります。アジレントのIPTV QoEソリューションは、当社のブロードバンド・サービス・ルータの周囲に現実的なネットワーク環境をシミュレートし、ルータが動的トリプルプレイ・ネットワークの中で期待されたIPTV品質を満たせているか検証する試験に貢献します。N2Xによって、数千の擬似加入者に対してビデオ・トラフィックを送信し、当社がIPTV加入者増加に伴う影響を検証することを容易にします。」
■Agilent N2X N5570A IPTV QoEソリューションの主な機能
* ポートあたり数千の加入者と、実際のビデオ・クリップを使った500チャンネルの擬似による、IPTV機器のスケーラビリティ評価
* 時間依存の高い音声やバースト・データ・トラフィックなどの、他のトリプルプレイ・サービスの影響によるIPTV QoEの劣化測定
* 不安定なネットワークがIPTV品質に影響しないことを確認するために、チャネル・ザッピング、新たなインターネット接続、DHCPセッション・フラッピングなどの動的なユーザの振舞いを擬似し、現実的な試験環境を構築することが可能
* 加入者毎のMDIビデオ品質測定により、個々の加入者に対するIPTVサービス品質を評価
* キャプチャしたビデオ・データを再生して、実際の映像を確認することによるビデオ品質確認
アジレント・テクノロジーは、IPTVサービス品質試験などのトリプルプレイ・サービスにフォーカスした技術セミナーを世界各国で行っています。
■販売方針
* 目標市場:IPTVに関わるネットワーク機器メーカ、通信事業者、サービスプロバイダなど
* 販売価格(発表日時点での参考価格です):約730万円から(Agilent N2X本体と、必要なソフトウェア一式を含む、最小構成価格)
* 販売開始日:本日
お客様からのお問い合わせ先:
計測お客様窓口 電話:0120-421-345
アジレント・テクノロジーについて
アジレント・テクノロジー(NYSE:A)は、コミュニケーション、エレクトロニクス、ライフサイエンス、化学分析市場における世界のプレミア・メジャメント・カンパニーであり、またテクノロジー・リーダーでもあります。20000名の従業員を擁し、110カ国以上でビジネスを展開しています。アジレントは、2005年度、51億ドルの売上高を達成しました。アジレント・テクノロジーの情報は、以下のウェブサイトでご覧ください。
http://www.agilent.co.jp
