日本IBM、XMLデータを高速処理できる「WebSphere DataPower」を出荷開始
従来に比べ、XMLデータを10倍以上高速処理できる新製品
- SOAの普及を促進 -
日本IBM(本社:東京都港区、代表取締役社長:大歳卓麻、NYSE:IBM)は、XMLデータを従来の10倍以上高速で処理できる新製品「IBM (R) WebSphere (R) DataPower (R) SOAアプライアンス、以下WebSphere DataPower」を本日発表、出荷開始いたします。
「WebSphere DataPower」の最大の特長は、XMLデータの高速処理です。SOA(サービス指向アーキテクチャー)やWebサービスは、オープンで柔軟性の高いXML(eXtensible Markup Language:拡張マークアップ言語)を採用しています。しかし、XMLは、テキストでデータを表現するため、XMLでないデータ交換に比べ、データ量が大幅に増大します。大量のデータにおいて、暗号解読、データの妥当性検証、フォーマット変換、再暗号化などを処理する必要があり、その処理に時間がかかることが、SOAに基づいたシステムの構築と運用におけるボトルネックとなり、SOA普及の阻害要因の一つとなっています。「WebSphere DataPower」は、XMLデータを安全かつ高速に処理することによりSOAの普及を促進すると期待しています。
その他の「WebSphere DataPower」の特長は以下の2点です。
○強固なセキュリティー環境を提供
・「WebSphere DataPower」は、取り外し可能なメディアを持たず、外部からのアクセス経路を最小限にすることで、内部データへの物理的なアクセス、取り出しを防ぐことができるように製造されています。また、あらかじめ設定された管理者のみが専用画面からのみ操作権限を持ちます。これにより、不正な操作による設定の変更や情報へのアクセスを最小限に抑えることができます。
・「WebSphere DataPower」は、通常のファイヤーウォール機能では対応できないXDoS攻撃などXMLデータに特化した攻撃を防ぐ機能を搭載しています。
・また、Webサービスの安全性を確保するための標準仕様である「Webサービス・セキュリティー(WS-Security)」に対応しています。これにより、例えば、e-コマースで、消費者とショップ、クレジットカード会社などで連携してオーダー処理を行う際に仲介するショップにカード番号などの個人情報を開示することなく消費者とクレジット会社間で安全にデータ交換をすることが可能となります。
○XMLデータ処理の環境を安価に実現
XMLデータの処理に「WebSphere DataPower」を利用することで、Webアプリケーション・サーバーだけで処理する場合に比べ、初期導入コストの約50%削減が期待できます。さらに運用コストの大幅削減も期待できます。
「WebSphere DataPower」の製品ラインアップと価格(税別)は以下のとおりです。
○XA35 XML Accelerator
価格:¥5,005,000
○XS40 XML Security Gateway
価格:¥9,295,000
○XI50 Integration Appliance
価格:¥10,725,000
以 上
<製品写真>はこちら(*添付資料参照)
*日本IBMのミドルウェア稼働検証センターである「ソフトウェア・コンピテンシー・センター」(所在地:渋谷区)にて、お客様とパートナー向けに「WebSphere DataPower」のデモ環境を提供します(2006年11月中旬開始予定)。具体的には、WebサービスリクエスターとWebサービスプロバイダーの間に「WebSphere DataPower」を配置し、リクエストに応じて適切なプロバイダーに変換を行うルーティングのデモを行います。
IBM、WebSphere、DataPowerは、IBM Corporationの商標。
その他の社名、製品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。
