塩野義製薬、第二次中期経営計画で今後3年間の取り組みなど見直し
第二次中期経営計画について
塩野義製薬株式会社におきましては、スタートから2年経過しました第二次中期経営計画(2005年度~2009年度)の進捗状況の確認をふまえて、今後3年間における取り組み及び業績目標につきまして以下のとおり見直しを行いましたので、お知らせいたします。
<第二次中期経営計画の進捗状況>
第二次中期経営計画は、第一次中期経営計画において医療用医薬品事業に集約してまいりました事業構造を基盤として、製薬企業として長期的な発展を遂げるための取り組みを積極的に進める「飛躍への胎動」の期間と位置付けております。
特に、研究開発、営業領域におきましては、重点領域へ資源の集中投下を図り、これまで当社を支えてきた感染症領域に加え、第二、第三の重点領域の確立を目指すとともに、本格的な海外展開に向けた基盤整備を着実に進めることを目指しております。
研究・開発面では、感染症、疼痛、メタボリックシンドロームの3領域へリソースを集中的に投下し、2009年度までにPhase2以降に最低5品目を創出することを目指しておりますが、これまでに3品目(S-2367、S-364735、S-777469)を開発ステージへ引き上げております。なお、これらの新たな開発品目については、今後の海外展開を睨んでグローバルに開発を進めております。また、すでに開発後期段階にありました品目につきましては、確実に上市あるいは製造承認申請を行うことができました。さらには、パイプラインの充足を目指した積極的な導入活動の結果、アダパレン(にきび治療薬)、ペラミビル(インフルエンザ治療薬)の導入を実現しております。
以上のとおり、研究開発面におきましては、当初意図した目標の達成に向けまして、ほぼ順調な進捗状況にあると考えております。
営業面では、2005年度においてフィニバックス、アベロックスの2品目を新発売し、抗菌薬領域における一層のプレゼンス拡大を図り、がん疼痛領域では、がん疼痛からの開放・QOLの改善にこだわった情報提供活動や医療用麻薬の使用についての啓発活動を推進しております。
また、メタボリックシンドローム領域におきましては、アストラゼネカ社とともに実施しましたクレストールの1万例規模の製造販売後臨床試験を計画より6ヶ月前倒しで完了し、2006年9月に通常販売に移行しました。これによりまして、今後の最重点品目となるクレストールの本格的な情報提供活動を早期にスタートさせることができました。
以上の取り組みを通じまして、医療ニーズを常に考えるMR(医薬情報担当者)の育成強化、能力向上を図ってまいりましたが、マーケティング機能と営業部門との連携に改善の余地があるなど、組織だった営業活動に課題を残している状況であり、医療用医薬品市場の環境に想定以上の厳しさが増していることもあって、国内医療用医薬品の販売高は目標を下回る結果となっております。また、利益面におきましても、工業所有権等使用料収入の拡大はあるものの、研究開発費等の経費面の拡大もあり、計画が未達成に終わる状況となっております。
*以下、詳細は添付資料をご参照ください。