ヘンケルジャパン、イメージセンサーのフリップチップ対応の液状封止接着剤NCPを開発
イメージセンサーのフリップチップ実装対応NCPを開発
モジュールを40%軽量化
ドイツの化学・日用品メーカヘンケルの日本法人ヘンケルジャパン株式会社(社長:ピーター・マシオン、本社:東京都品川区)は、イメージセンサーの次世代スタイルとなるフリップチップ実装に対応した液状封止接着剤NCP(Non‐Conductive Paste:非導電性樹脂)「ハイソール(Hysol(R)) FP5110」を開発し、2007年4月より販売を開始します。
当製品は、イメージセンサーモジュール組み立て工程において、イメージセンサーチップをプリント配線板にフリップチップ(FC)状態で電気・機械的に接続する際に用いられます。
当製品をFC実装時に使用することで、ワイヤボンディングの空間的制約がなくなり、現在一般的なワイヤボンディング実装によるモジュールに比べ、約40%モジュールを軽量化することができます。
またFC実装時の封止接着剤としてひとつであるACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)が使用されていますが、価格的に従来のワイヤボンディング実装に比べて材料費・作業費的にメリットが少ないものでした。しかし当製品では、ACFに比べ、材料費・作業費を大きく軽減することができます。さらにNCPに代表される液状封止接着剤を用いる手法も検討はされていましたが、様々な課題が解消せず、なかなか実用化が進まないものでした。しかし、当社の開発したFP5110はそれら全ての課題をクリアすると共に、従来モジュールよりも短タクトでかつ低価格なモジュールを供給することも可能にしました。
FC実装は、ワイヤボンディング実装に比べ、パッケージ・モジュールの小型軽量化、信号の高速応答性に大きな効果が発現します。エレクトロニクス業界で常に求められる小型軽量化の解決策としてFC実装が注目されています。当社ではこの効果的な新規構造であるFC実装への対応をいち早く進め、今回の製品を発売することとなりました。当社は国内イメージセンサーモジュールメーカ向けに販売を進め、初年度である2007年は売上高5億円を目指します。
【新製品特長】
1)イメージセンサーに熱的ダメージを与えない低温での速硬化性
2)2層フレキにも使用できる高い接着性
3)マイクロレンズで構成されるセンサー部分への非浸透性
4)微量ディスペンスでの高い描画性
【製品スペック】
製品名 Hysol FP5110
容量 10ml
色 黒
粘度(@25℃) 21,000 mPa・s
推奨硬化時間 8秒@200℃(樹脂温度)
10秒@180℃(樹脂温度)
■ヘンケルのエレクトロニクスグループについて
ヘンケルは、世界をリードする最も先端的な企業のひとつとして、半導体パッケージ、基盤レベルのアッセンブリー、高度なソルダリングソリューションの分野で、互換性の高い高品質材料の数々をお届けしています。「ハイソール」、「ロックタイト」、「マルチコア」の各種ブランド、およびグローバルなお客様サポート体制により、ヘンケルのエレクトロニクスグループは、明日のエレクトロニクス産業を拓くワールドクラスの素材製品、プロセス技術、そして基板上のトータルソリューションを提供します。
「ヘンケル-A Brand like a Friend」
ヘンケルは、ブランドとテクノロジーを通じて人々の暮らしをより便利に、より良く、より美しくするリーディングカンパニーです。「フォーチュングローバル500社」にランクされているヘンケルは、ホームケア、パーソナルケア、接着剤・シール剤・表面処理の3分野で事業を運営しています。2006年度、ヘンケルは売上高127億4千万ユーロを上げました。世界5万人以上の従業員を擁するヘンケルのブランドとテクノロジーは、約125の国々で人々の信頼を獲得しています。