三菱重工、オーストラリアの電力会社からGTCC発電設備を受注
豪州タスマニア向けGTCC発電設備を受注
同国向けガスタービン発電設備6基目
三菱重工業は、オーストラリアの電力会社アリンタ・エナジー(Alinta Energy)社から出力20万kWの天然ガス焚きガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備を受注した。同社がタスマニア州に建設するタマールバレイ発電所(Tamar Valley Power Station)向けで、運転開始は2009年の予定。
今回の天然ガス焚きGTCC発電設備は、メルボルンの南に位置するタスマニア島のベルベイ市近郊に設置される。M701DAガスタービン、蒸気タービン、発電機、排熱回収ボイラー、補機などで構成され、このうち、ガスタービン、蒸気タービンは当社高砂製作所で製作する。また、発電機と電気品の一部は三菱電機が供給し、据付け・土木工事は客先が手配する。取扱商社は三菱商事。
アリンタ・エナジー社は、オーストラリアおよびニュージーランドで電力・ガスの卸売事業を手掛けるアリンタ社(Alinta Limited)の全額出資子会社。当社はアリンタ社から2003年および2005年にも、西オーストラリア・パース近郊のピンジャラ1号機(14万kW、2006年3月運転開始)、同2号機(14万kW、本年2月運転開始)向けにガスタービン発電設備を連続受注しており、同社向けガスタービン発電設備の受注はこれで3基目、同国向けでは6基目となる。今回の受注は、当社の実績と技術力が高く評価されたことによる。
タスマニア州は、北海道の8割程度の面積を持つ緑あふれる島で、その約四分の一が世界遺産指定地域となっている。そのなかには、17もの国立公園があり、数多くの山、川、湖が独自の生態系を残したまま広がっており、州政府は環境保全に力を入れている。
GTCC発電設備は、ガスタービンにより発電を行い、その排熱を利用して蒸気タービンでも発電する方式。エネルギーの有効利用とCO2の排出削減が可能で、省エネルギーだけでなく、環境保全にも大きく貢献する。
当社はGTCC発電設備を国内外で多数納入し、技術・実績両面で広く市場の信用を獲得しているが、これからも、今回の受注を弾みとして、エネルギーの有効利用と環境負荷の低減に役立つ天然ガス焚きGTCC発電設備の受注活動をさらに積極的に展開していく。
●営業窓口:原動機事業本部 原動機輸出部
●製作事業所:高砂製作所
以 上