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2007年01月24日 報道関係者各位 プレスリリース 200年1月24日 代表取締役 加藤 裕志
□ □□ 概 要 □□□
□□□ 発刊の趣旨 □□□ 昨年、当該市場で注目を集めたニュースの1つは、何といってもソフトバンクの携帯電話市場における“新料金プラン”の投入だ。発表時には、業界を震撼させた。ソフトバンクは06年10月23日に「ゴールドプラン」と「予想外割」を発表。予想外割は、ソフトバンク同士の通話が定額になる“通話料0円”、 S!メールなどが無料となる“メール代0円”、基本料金9,600円を2,880円に割り引く“基本料70%OFF”などで構成される。更に同26日には、これに加え新スーパーボーナスへの加入者なら、新規/機種変更を問わず、“端末の持ち帰りは全て0円”とするサービスを追加。MNPにおける業務受付システムの障害や、“0円広告”によって公正取引委員会が行政指導を行うなどいくつか課題は残すものの、同社が既存の携帯電話ビジネスに風穴を開けた点には評価できる。春過ぎまでにどんな結果をもたらすかが注目される。 もう1つの注目潮流はWeb2.0だ。ブログ、SNSなどCGM(Consumer Generated Media)が代表するWeb2.0の浸透に関しては、これまでのITインダストリーの構造を崩壊させる可能性を秘めているため、各社が留意すべき領域となる。SNS市場では、ミクシィの会員数が06年12月時点で700万人を突破。このことを背景に、ヤフーや楽天など大手ネット事業者が相次ぎSNS市場に参入。またこの波は携帯電話市場にも押し寄せており、06年秋以降、モバイルキャリアではKDDIがグリーと、ドコモが楽天とアライアンスを組み当該市場に参入した。国内SNSで主導権を握るミクシィは、06年12月に携帯からのSNSの登録が10万件を突破。更に06年2月にディー・エヌ・エーが開始したSNS+ゲーム「モバゲー・タウン」は、開始から9ヶ月で200万人の会員を獲得しており、携帯SNSのポテンシャルの高さが窺える。 Web2.0市場で忘れてはならないのは、もちろんグーグルの存在。同社は検索サービスを中核として多様なサービスを無料で提供。06年10月には動画共有サービスを手がけるYouTubeを16億5,000万ドルで買収すると発表するなどCGM分野への取り組みも加速させている。今後同社の競争力が更に高まり、サービスを拡充していくことになれば、あらゆる業界に影響を与えることになる。現に同社は、06年6月に表計算ソフト「Spreadsheet」を開始。同8月にはワープロソフト「Writely」を開始するなどビジネスソフト市場を侵食。このことで、今後ビジネス市場ではSaaS化やOSS化が加速することが予想され、SIベンダーのビジネスモデルを崩壊させる可能性がある。一方、通信分野やハード市場にも影響は必至。というのも、グーグルは、無料で提供する無線LANサービス(Google NET)や、STBなどの端末を無料で配るサービスも構想中だからだ。従って、今後のITインダストリーを読み解くためには、“単独市場で競争優位を狙う”という考え方から“複合インダストリー上での競争優位”という小社が以前より強調していた視点が、これまで以上に重要になろう。
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