平成14年7月23日業界初のテレコムアプリケーション向けLinuxプラットフォーム

平成14年7月23日
　　　　　　　　　　　　　

業界初のテレコムアプリケーション向けLinuxプラットフォーム
MontaVista Linux Carrier Grade Edition2.1出荷開始


米サニーベール、パリ、東京発―MontaVista Software, Inc.（以下、モンタビスタ
）は、MontaVista™ Linux® Carrier Grade Edition （キャリアグレード
エディション）2.1の出荷を開始したことを発表しました。この新製品は、業界初の
商用のキャリアグレード品質のLinuxディストリビューションです。この製品は、IP
ネットワーク、音声ネットワーク、光ネットワーク、シグナリングゲートウェイ、Vo
IPゲートウェイといったテレコムの端末および中継交換機を対象としています。
MontaVista Linux Carrier Grade Editionは、キャリアグレードの環境で製品化でき
る拡張機能を標準Linuxに追加したもので、ネットワーク機器ベンダ向けに特化して
設計されたモジュラー構造の標準通信プラットフォームです。Carrier Grade Editio
nは、モンタビスタが先導するオープンソースプロジェクトおよびその他のオープン
ソースプロジェクトからの貢献をベースとし、CompactPCIホットスワップ・ドライバ
、冗長イーサネット、RAID1といった、重要なハイアベイラビリティ機能を提供しま
す。さらに、より堅牢にしたドライバアーキテクチャ、モニタリングとフォールトマ
ネージメントのサービス、その他のキャリアグレード機能も備えています。
MontaVista Linux Carrier Grade Editionは、ますます厳しくなるtime-to-marketの
プレッシャーに直面するネットワーク機器ベンダにとって、非常に大きな強みをもた
らすものです。これらのネットワーク機器メーカには、リアルタイムにサポート可能
なスケーラブルで高性能なソリューションの提供が求められています。Carrier Grad
e Editionを使用することでそれが可能となり、さらに開発および製品化のコストと
期間を削減することが可能となります。
モンタビスタの社長兼CEOのJim Readyは以下のように述べています。
「市場では、テレコム機器向けのLinuxソリューションが求められてきたが、モンタ
ビスタはそのソリューションをリリースした。当社が持つLinuxおよびテレコムソリ
ューションにおける高い専門技術を活用し、次世代の通信システムに対して、標準ベ
ースのオープンなアーキテクチャのソフトウエアプラットフォームが提供可能となっ
た。」
Carrier Grade Edition（CGE）は、サービスアベイラビリティ*においてキャリアや
サービスプロバイダの要求に対応する堅牢なソフトウエアプラットフォームを提供し
ます。ハイパフォーマンス、リアルタイムLinuxカーネル、およびハイアベイラビリ
ティ機能を持つCGEでは、標準Linuxやエンタープライズ系Linuxを凌ぐ大きなメリッ
トを提供します。CGEは、オープンアーキテクチャに基づいており、フレキシビリテ
ィ、移植性、長期間の使用を考慮して標準インターフェースを取り入れています。さ
らに、CGEでは、現在独自のシステムでは不可能である、統合の異なる段階でベンダ
を選択することが可能です。
*：サーバが提供するサービスの可用性
Intelのネットワークプロセッシンググループ、コミュニケーションソフトウエアプ
ログラムのマーケティングディレクタ、Ron Peck氏は以下のようにコメントしていま
す。
「ネットワーク機器ベンダは、価格、性能、およびベンダが選択可能という点での優
位性から、Intelアーキテクチャベースのモジュラー構造のキャリアグレードプラッ
トフォームに移行している。モンタビスタは、テレコム分野において実績のある専門
技術を備えており、またOSDL（Open Source Development Labs）のキャリアグレード
Linuxの仕様に従って、キャリアクラスの性能、要求されるレベルのフレキシビリテ
ィとスピーディな製品化を促す製品を提供できる。」
Carrier Grade Editionは、Intel　IA‐32アーキテクチャに基づく業界をリードする
PICMG 2.16準拠のCompactPCIプラットフォームと標準ラックマウントシステムをサポ
ートします。これらには、IBM、Intel、Motorola、Radisys、およびForce　Computer
のシステムが含まれます。

Carrier Grade Editionの特性
Carrier Grade Editionの主要なハイアベイラビリティの特性は以下の通りです。
・ フォールト管理フレームワーク
・ 診断：　オンラインおよびオフライン
・ 性能：　サブミリ秒のリアルタイム応答をサポート
・ スケーラビリティ：　組込みのシングルボードコンピュータから大規模なSMPサー
バまで対応
・ オープン性：　システムと標準API上に構築

特長
MontaVista Linux Carrier Grade Editionは、組込みLinuxとハイアベイラビリティ
におけるモンタビスタの専門技術に基づき開発されたものです。この新製品では、プ
リエンプティブカーネルとリアルタイムスケジューリング、小さいフットプリントの
ターゲット、ジャーナリングファイルシステムといった、モンタビスタの主力製品、
MontaVista Linuxのすべての特長が統合されています。また、この製品は、PICMG 2.
12ホットスワップ機能、冗長イーサネット、複数ホストのRAID、およびリソースとイ
ベントマネージメントサブシステムのような技術を備えたMontaVista High Availabi
lity Framework（ハイアベイラビリティフレームワーク）という製品を基に開発され
たものです。Carrier Grade Editionの主要な新機能は、以下の通りです。
・ ドライバの堅牢化（ハードニング）
・ 高精度タイマ
・ 性能がアップした診断機能（カーネルのダイナミックプローブ、マルチスレッド
コアダンプ、カーネルクラッシュダンプ、分析ツール）
・ POSIXイベントログ
・ 拡張カーネルパニックハンドラ
・ アプリケーションおよびミドルウエア用　拡張フォールと管理フレームワーク

業界標準に対する関与
モンタビスタでは、キャリアグレードソリューションの提供には深く関与しており、
キャリアグレード、ハイアベイラビリティの標準を決定する業界団体に積極的に参加
しています。その中には、OSDL Carrier Grade Linuxワーキンググループ（参加メン
バ：Alcatel、Cisco、Ericsson、Hewlett-Packard、IBM、Intel、MontaVista Softwa
re、Nokia、およびRadiSys）およびService Availability Forum　（参加メンバ： F
orce Computer、Hewlett-Packard、IBM、Intel、MontaVista Software、Nokia、およ
びRadiSys）のような、キャリアグレードおよびハイアベイラビリティの標準を定義
するためのいくつかの業界団体に積極的に参加しています。また、これらの団体で決
定される仕様は、MontaVista Linux Carrier Grade Editionに統合されてきます。
OSDLに関してはhttp://www.osdl.org/、Service Availability Forumに関してはhttp
://www.saforum.org/index.aspをご参照ください。

リリース予定
MontaVista Linux Carrier Grade Edition 2.1は、現在出荷可能です。モンタビスタ
のMontaVista High Availability Frameworkを既に購入しているユーザは、無償でMo
ntaVista Linux Carrier Grade Editionに移行することが可能になります。一旦Mont
aVista Linux Carrier Grade Editionを購入すると、今後業界のCarrier Grade Linu
x仕様の決定に伴い、次世代のバージョンの製品がリリースされた際にも製品のアッ
プグレードが可能です。また、将来的にはIntel以外のアーキテクチャのサポートも
予定されています。価格等の詳細についてはお問合せください。

MontaVistaソフトウエアについて
MontaVista Software, Inc.（本社：米国カリフォルニア州サニーベール）は、組込
みシステム用のオープンソースシステムソフトウエアのリーディングプロバイダです
。リアルタイム オペレーティング システムの先駆者ジェームス・レディ（James Re
ady）によって 1999年に設立され、主力製品として、MontaVista™ Linux®
Professional EditionおよびMontaVista™ Linux® Carrier Grade Editio
nを提供しています。MontaVista™ Linux® Professional Editionでは、x8
6/IA-32、PowerPC、StrongARM/XScale、MIPS、SH、ARM等のマイクロプロセッサアー
キテクチャに最適化した、組込みシステム向けのLinuxのソースとバイナリのディス
トリビューションを、クロス開発プラットフォームと共に提供しています。また、Mo
ntaVista™ Linux® Carrier Grade Edition は、テレコムおよびキャリア
グレードのアプリケーションに理想的なLinuxプラットフォームです。MontaVista Li
nuxは、通信インフラからコンスーマ機器までの幅広いアプリケーション分野を対象
として、組込み開発のためのオープンソースソリューションを提供します。さらに、
モンタビスタでは、顧客の特定のニーズに対応するため、Java開発環境、ハイアベイ
ラビリティ技術、GUIツールキット等、豊富なアドオン・パッケージも提供していま
す。モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社は、MontaVista Software Inc. の1
00％日本法人として2000年7月に設立され、日本市場に対して組込みLinux、およびそ
れに関わるあらゆるサービスを提供しています。

Linux は Linus Torvalds の登録商標です。MontaVista は MontaVista Software, I
nc. の商標です。その他のすべての名称は、各社の商標、登録商標、またはサービス
マークです。

【問い合わせ先】
モンタビスタソフトウエアジャパン株式会社
マーケティング部：坪田
TEL: [phone]
Email: [e-mail]