教育学習事業と編集工学の研究開発に本格進出
~インターネット上で編集力を指南する「ISIS編集学校」を展開~
株式会社インプレスホールディングス(東京都千代田区、代表取締役社長:塚本慶一郎)はこの度、松岡正剛(*1)が創設した「株式会社編集工学研究所」(*2)(以下、編集工学研究所)の第三者割当増資を引き受けて同社を子会社化し、新しい時代環境に適合した教育学習事業に本格的に進出いたします。
21世紀に入り、インターネットの普及やデジタル情報端末の増加により、誰もが簡単にさまざまな情報を入手できるようになりました。また、昨今のblogツールやネットサービス普及も目覚ましく、今までにないほど多くの人が情報を発信できるような環境となってきています。このような一種の情報爆発とも言える状況の中で、膨大な情報を処理・活用する方法として「編集」に対するニーズが高まっています。
これまで編集者などの一部の人だけが必要としていた編集能力は、産業のソフト化、コンテンツ化の趨勢に伴い、今や多くの業種で企画力、発想力、コミュニケーション力といった能力の源泉として、ビジネスパースンの一人一人に要求されています。また産業人だけでなく、特に次世代を担う子供や、情報対応能力を望む高齢者まで幅広い人々が獲得すべきスキルでもあります。
編集工学研究所は2000年6月から松岡正剛校長のもと、情報編集力の獲得と応用を目的として、「ISIS(イシス)編集学校」(http://www.eel.co.jp/06_editschool/) を開校し、インターネットの特性を生かした講座運営により海外からの参加を含みのべ1万人弱の受講生を生み出しています。このISIS編集学校の受講生は編集・企画職に止まらず医師から経営者、主婦など多様な広がりを持っていますが、それらの受講生の中から編集術コーチを育成する独自の仕組みも持っており、すでに約300人の師範・師範代(編集技能の指導コーチ)を輩出しています。
インプレスグループ(*3)は、編集工学研究所をグループ化し、経営の強化を図るとともに、デジタル/アナログの複合的な教育学習の場をさらに拡大して顧客価値の向上を目指します。本日より「ISIS編集学校」ブランドのもと、以下の3方面で教育学習事業に参入します。
1) ISIS編集学校による個人向け教育学習事業
従来のISIS編集学校を拡大し、2005年3月1日開講の第11期[守] (*4)以降、開講頻度を増加して
個人のスキルアップのための教育事業を実施。個人向けに販売。
2) 企業向け編集技能研修受託事業
学校、行政、企業を対象とした編集力養成研修を実施。特に企業の「編集技能研修」ニーズを満たし、企画力、創造力活性や組織間コミュニケーション行き詰まり打開策の法人向け提供。
3) 編集工学ツールを活用した教育コンテンツ開発事業
編集工学研究所のコミュニティ運営システム「エディット・カフェ」等を活用した編集ツールの開発と、それらを利用した教育コンテンツ/知識サービスの法人向け制作、提供、販売。
【子会社化に関する概要】
1. 株式取得数、取得価額および取得前後の所有株式の状況 | |||
異動前の所有株式数 | 0株 | (所有割合 0%) | |
取得株式数 | 3,500株 | ||
異動後の所有株式数 | 3,500株 | (所有割合 83.6%) | |
2. 日程 | |||
株式取得日 | 2005年3月(予定) |
本件に伴い、当社代表取締役・塚本慶一郎及び取締役・関本彰大の2名が株式会社編集工学研究所取締役に就任する予定です。
なお本件が連結業績に与える影響は軽微です。
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多摩大学名誉学長 野田一夫氏 コメント
「編集学校校長は「現代の知の巨人」と称せられる松岡さん。この校長から“抜群の編集能力”とお墨付きを貰えるほどの人材が続々輩出してくることを、心から期待しています。」
株式会社資生堂名誉会長 福原義春氏 コメント
「編集工学研究所がいままで研究開発してきた知のデータベースや編集と学習のツール類が、これから本格的に事業展開されることを期待しています。」
(*1)松岡正剛の略歴
京都市生まれ。編集工学研究所所長。東京大学客員教授、帝塚山学院大学教授を経て、ISIS編集学校校長。独自の世界観にひそむ方法を編集工学として確立、科学から芸術におよぶ多様なジャンルの組み替えに取り組み、その成果を著作、映像、マルチメディアとして発表している。講義名人としても知られ、メディアや私塾を通じて、日本の文化と方法を広めている。おもな著書は、『知の編集工学』『知の編集術』『花鳥風月の科学』『日本流』『日本数寄』『山水思想』『遊学』ほか多数。毎日1冊の本を取り上げて紹介する「千夜千冊」を昨年WEB上で完結させ、「知のポータル」の新しい可能性が注目を集めている。
(*2)株式会社編集工学研究所の概要 (2004年12月31日現在)
株式会社編集工学研究所は、松岡正剛が提唱する「編集工学」について企画・研究・開発し、その方法を広く応用することを目的に設立された企業。「編集工学」とは、生命から宇宙、歴史、文化におよぶ森羅万象をすべて「情報」という視点からとらえ、再構成するための方法に工学的技術を加えてシステム化し、総合的な情報文化技術を創出する知の体系。その方法を適用して、システムの研究・開発から各種コンテンツの企画・制作、事業モデルの創出からコミュニティの運営まで多彩に手がけている。
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(*3)インプレスグループの概要
株式会社インプレスホールディングスを持株会社とするメディアグループ。インプレスホールディングスは、1992年4月、情報通信技術の進化を積極的に取り入れ、従来のアナログ技術では不可能であった付加価値の高いコンテンツ&サービスを提供する「クロスメディアパブリッシャー」として設立。事業持株会社として「インプレスグループ」を形成し、2000年10月東京証券取引所市場第一部に上場。2004年10月に会社分割により純粋持株会社に移行。グループ会社10社(2004年12月31日現在)により、出版メディア事業として「IT」「音楽」「デジタルデザイン」の専門性の高いコンテンツ発信を行い、またデジタルメディア事業として「ITニュースサービス」「インターネット放送」「オンライン直販」「デジタル制作支援」の各事業を展開する。
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(*4) ISIS編集学校 第11期[守] http://www.eel.co.jp/06_editschool/
ISIS編集学校の基礎コース・入門編。師が演じる動作や流儀の「型」を繰り返しなぞり、真似ていくことで、松岡編集術を獲得していく。
●開講日:2005年3月1日
●受講期間:2005年3月1日~6月30日(4ヶ月間)
●定員:250名(定員になり次第、締め切ります)
●受講料:一括払い:84,000円(教材/消費税込み)
●教材:
本…『知の編集術』(講談社現代新書) 松岡正剛・著
ビデオ…「編集道~入門から卒門~」
*募集要項の詳細はこちらをご覧ください。 http://www.eel.co.jp/06_editschool/07_moushikomi/index.html
≪本件に関する報道関係お問合せ先≫
株式会社インプレスホールディングス 社長室
広報担当:島野千鶴
〒102-0075 東京都千代田区三番町20番地
Tel: 03-5275-9010 / E-mail: release@impressholdings.com
URL: http://www.impressholdings.com/
≪「編集工学研究所」の活動内容に関するお問合せ先≫
株式会社編集工学研究所
担当:大川雅生
〒107-0052 東京都港区赤坂七丁目6番64号
Tel: 03-3568-2103 / E-mail: release@eel.co.jp
URL: http://www.eel.co.jp/