カゴメ、赤ピーマンにHDL-コレステロールを上昇させる作用を確認
赤ピーマンにHDL-コレステロールを
上昇させる作用を確認
~メタボリックシンドロームの予防に期待~
カゴメ株式会社総合研究所(栃木県那須塩原市)は、血中脂質に対する赤ピーマンの効果について検討を行ない、ヒトでの評価において赤ピーマンの摂取が善玉コレステロールと言われているHDL-コレステロールを上昇させることを明らかにしました。
本研究内容は、アメリカ化学学会第232回国際会議(9月10~14日、米国サンフランシスコ)*において発表致しました。
* American Chemical Society 232nd National Meeting & Exposition September 10-14, 2006 San Francisco, CA , U.S.A.
■研究者のコメント
赤ピーマンはさまざまな栄養成分を含んでおり、生活習慣病予防などの生理作用が期待できますが、それらの研究はあまり行なわれておりません。そこで、血中脂質に対する影響を調査しましたところ、HDL-コレステロールを上昇させることを見出しました。HDL-コレステロールは善玉コレステロールと言われているように動脈硬化や虚血性心疾患の予防作用が報告されており、赤ピーマンを摂取することで、これらの疾病に罹るリスクを低減させる可能性があると考えます。バランスのとれた食生活に、さらに赤ピーマンを加えた食事をお奨め致します。
■研究の背景
最近では、ガン、心疾患、脳血管疾患などの生活習慣病で亡くなられる方が約7割に達し、その中でも動脈硬化をはじめとする循環器系疾患は大きな割合を占めております。また血中脂質の悪化(高トリグリセリド血症や低HDL-コレステロール血症)は、最近話題になっているメタボリックシンドロームの診断基準の一つとされており、脂質代謝を改善することの重要性が認識されております。
野菜は脂質をほとんど含まず、食物繊維のようにコレステロールの上昇を抑制する成分が含まれていることから、循環器系疾患の予防に有効であると言われております。さらに、野菜中に含まれる色素(カロテノイド)は脂質の酸化を抑制し、コレステロール代謝系の酵素阻害によりコレステロールを低下させると言った報告もなされております。
赤ピーマンは、赤色の色素であるカプサンチンを含み、さらにビタミンCやビタミンEも豊富に含んでおり、様々な生理作用が期待できる素材です。しかし、赤ピーマンの生理作用に関する研究は決して多くはありません。そこで今回は、赤ピーマンの新たな機能を解明する目的で、血中脂質に与える影響について評価を行ないました。
■研究概要
* 関連資料 参照
■用語の説明
* 関連資料 参照
【本件のお問い合わせ先】
カゴメお客様相談センター 0120-401-831