アプライドバイオシステムズグループ、PCR技術に関する広範囲なライセンス契約を締結
PCR技術に関する広範囲なライセンスの取得について
タカラバイオ株式会社(社長:加藤 郁之進)とアプレラ社(Applera Corporation)のビジネスユニットであるアプライドバイオシステムズグループ(Applied Biosystems Group)は、9月21日付けでPCR技術に関する広範囲なライセンス契約を締結しました。今回契約を締結した拡張PCRライセンスプログラムには、1993年から当社が受けているPCR関連技術に加え、当該ライセンスには含まれていなかったリアルタイムPCR技術に関する特許が含まれています。
PCR法はバイオテクノロジーの根幹技術であるDNA増幅を行う技術であり、当社は1988年に日本で初めてPCR関連試薬及び機器の独占的な導入販売を開始しました。1993年にはロシュ・モレキュラー・システムズ社(Roche Molecular Systems, Inc.)並びにエフ・ホフマンラ・ロッシュ社(F. Hoffman-La Roche Ltd.)より、研究分野及び法医学・環境分析・食品分析などの応用分野(診断分野を除く)におけるPCR技術に関する全世界での非独占的ライセンスを受け、PCR関連試薬及び機器の製造・販売を行ってきており、日本におけるPCR技術の普及の中心的役割を担ってきました。
2005年5月にアプレラ社とエフ・ホフマンラ・ロッシュ社との合意により、エフ・ホフマンラ・ロッシュ社が保有するPCR及びリアルタイムPCR技術に関する特許の、生命科学研究分野と応用分野におけるライセンス許諾については、アプライドバイオシステムズグループが独占的に行うこととなりました。これにより、1993年に締結した当社とロシュ・モレキュラー・システムズ社並びにエフ・ホフマンラ・ロシュ社とのライセンス契約はアプレラ社に引き継がれました。
当社は、「PCR技術」及びDNA増幅産物をリアルタイム(実時間)で検出し、迅速に定量解析することが可能な「リアルタイムPCR技術」に関する製品・サービスの提供を拡大していくため、PCR及びリアルタイムPCR技術に関してサブライセンス権を保有するアプライドバイオシステムズグループと、より広範囲なPCR及びリアルタイムPCR技術のライセンス契約を締結しました。
PCRプロセスをカバーする基本特許は、USでは2005年3月、その他の地域でも2006年3月に権利が満了していますが、酵素組成物やキット、逆転写法やDNAシーケンス法をカバーする多くの特許が引き続き有効に存続しており、これらの特許は今回締結したライセンス契約に含まれています。また、さらに今回の契約には、TaqMan(R)アッセイとDye-Intercalationアッセイの2つのリアルタイム PCR技術も含まれます。
今般の拡張ライセンスには、当社及び米国クロンテック ラボラトリーズ社や宝生物工程(大連)有限公司などの当社の子会社も含まれ、当社グループでは、収益基盤である遺伝子工学研究分野において中核を担うPCR技術や、今後市場の伸びが期待できるリアルタイムPCR技術に関する新製品・新サービスの開発を推進し、売上拡大を目指していきたいと考えています。
なお、本契約締結による当社連結及び単体の業績予想(平成18年5月15日発表)の変更はありません。
*当資料取り扱い上の注意点
資料中の当社の現在の計画、見通し、戦略、確信などのうち、歴史的事実でないものは、将来の業績に関する見通しであり、これらは現時点において入手可能な情報から得られた当社経営陣の判断に基づくものですが、重大なリスクや不確実性を含んでいる情報から得られた多くの仮定および考えに基づきなされたものであります。実際の業績は、さまざまな要素によりこれら予測とは大きく異なる結果となり得ることをご承知おきください。実際の業績に影響を与える要素には、経済情勢、特に消費動向、為替レートの変動、法律・行政制度の変化、競合会社の価格・製品戦略による圧力、当社の既存製品および新製品の販売力の低下、生産中断、当社の知的所有権に対する侵害、急速な技術革新、重大な訴訟における不利な判決等がありますが、業績に影響を与える要素はこれらに限定されるものではありません。