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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2007'03.30.Fri

サントリー、植物性乳酸菌「S-PT84株」のウイルス感染に対する抵抗性向上効果確認

植物性乳酸菌"S-PT84株"による
胡麻・大豆・昆布発酵物が
ウイルス感染に対する抵抗性を向上

― 最新の研究成果を日本農芸化学会で発表 ―


 サントリー(株)健康科学研究所(所長:木曽良信、大阪府三島郡島本町)は、植物性乳酸菌S-PT84株による胡麻(ごま)・大豆・昆布発酵物(以下、胡豆昆(ごずこん)発酵物)の摂取により免疫機能を活性化し、ウイルス感染に対する抵抗性を高めることを見出しましたので、2007年日本農芸化学会(2007年3月24-27日)にて発表しました。

 今回の発表骨子は以下のとおりです。

▼発表演題
「HVJ感染によるIFN-α産生は乳酸菌S-PT84株又は胡豆昆発酵物摂取により増強される」
発表者: サントリー(株)健康科学研究所 前川敏宏

●植物性乳酸菌S-PT84株とは
 サントリー(株)健康科学研究所が(財)ルイ・パストゥール医学研究センター(所長:藤田晢也、京都市左京区田中門前町)との共同研究で発見した、京漬物由来の植物性乳酸菌です。約1,000株の乳酸菌の中から有力なもの16株を選定し、そのうちもっとも優れた免疫機能改善作用を有するのが、この"S-PT84"株です。

●HVJとは
 HVJ(Hemaglutinating virus of Japanの頭文字をとってこう記載される)はパラミクソウイルス科(Paramyxoviridae)、パラミクソウイルス亜科(Paramyxovirinae)、レスピロウイルス属 (Respirovirus)に属するウイルスであり、わが国で発見されたマウス由来のウイルスです。

【研究の背景】
 近年、SARS(重症急性呼吸器症候群)や鳥インフルエンザなど、新興感染・再興感染に関するニュースが話題となり、それらウイルス感染に対する予防、治療が注目を集めています。再興感染に関しては、ウイルスが変異を遂げたことで、再び我々に脅威をもたらす例だといえます。
 また、高齢者が増加する中で、高齢者(60歳以上)の直接死因は感染疾患であることが報告されています。
 こうしたことから、我々はこのようなリスクを日常の食生活で回避できるか否かを今回検討することにしました。
 サントリー(株)健康科学研究所では、これまでに植物性乳酸菌S-PT84株(以下、S-PT84株)を用いて発酵させた胡豆昆発酵物の効能(Th1/Th2バランス改善作用、NK活性増強作用、免疫低下抑制作用、腸管免疫活性化作用、抗アレルギー作用、細菌感染抑制作用)を明らかにしてきました(第59、60回日本栄養・食糧学会、日本農芸化学会2005年大会、第1、2回日本食品免疫学会など)が、今回さらに、ウイルス感染時の抵抗性について検討しました。

【試験】インターフェロンα(IFN-α)産生増強作用

〈目的〉
 免疫は、病原菌やウイルスをはじめとする外敵から身を守る防御機構として機能しています。その防御機構の一つがインターフェロンα(IFN-α)(注1)であり、その量はウイルス感染抵抗性の指標のひとつとされています。そこで脾細胞から産生されるIFN-αの量を測定することによって、胡豆昆発酵物摂取によるウイルス(HVJ)感染時の抵抗性について検討しました。

〈方法と結果〉
 マウスを、通常飼料を摂取するコントロール群、S-PT84株を低用量(0.2mg/day相当)配合した飼料を摂取する群、高用量(2mg/day相当)配合した飼料、胡豆昆発酵物(胡豆昆発酵物として5%配合、S-PT84株として0.2mg/day 相当)を配合した飼料を摂取する群の4群に分け、2週間飼育しました。その後、脾細胞を採取、HVJ(0.2HA/mL)を感染させ、24時間後に産生されたIFN-αの量を測定しました。その結果、いずれの群でもIFN-α産生が認められましたが、S-PT84株高用量摂取群、胡豆昆発酵物摂取群において、IFN-α産生量が有意に増加しました。特に胡豆昆発酵物摂取群で最もIFN-α産生が高まり、ウイルス抵抗性が増強していることが明らかとなりました。(図1)。

 *「図1 S-PT84株、胡豆昆発酵物摂取によるHVJ感染(HA/mL)誘発IFN-α産生増強作用」参照

【結論】
 IFN-αは病原菌やウイルスなどの外敵から身を守る防御機構として機能していますが、胡豆昆発酵物を摂取することによってその免疫機能が活性化され、HVJなどのウイルス感染から身体を守ることができる可能性が示唆されました。特に非摂取群が反応できないウイルス量に対しても胡豆昆発酵物摂取群では反応できるようになることから、日常的に摂取することでウイルスに対して早く、そして強く抵抗することができると考えられました。胡豆昆発酵物の免疫機能における効果として、その他のウイルスによる感染に対する抵抗性が向上することも期待されます。

(注1) インターフェロンα(IFN-α)とは
 体内で病原体(特にウイルス)や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌するタンパク質であり、ウイルス増殖の阻止や細胞増殖の抑制、免疫系の調節などの働きがあります。


▼日本農芸化学会について
 日本農芸化学会は農芸化学の進歩を図り、それを通じて科学、技術、文化の発展に寄与することを目的として、1924年に設立された学術団体です。以来、組織の面でも着実に発展し、1957年には文部省の認可によって社団法人となりました。
 バイオサイエンス・バイオテクノロジーを中心とする多彩な領域の研究者、技術者、学生、団体等によって構成される本学会は、創立70周年を迎えた1994年を契機に、さらに一層の展開を図るべく、国際活動の推進、国際学術集会開催の積極的支援を実現し、実用性と応用性を基盤とする農芸化学の重要性を広く紹介しています。

以 上

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