三菱電機、UHF帯RFIDの「リーダライタ装置」と「金属対応タグ」を開発
電波干渉対策を強化、業界最長クラスの通信距離と軽量化を実現
UHF帯RFIDの「リーダライタ装置」と「金属対応タグ」を開発
三菱電機株式会社(執行役社長:下村 節宏)は、リターナブルコンテナ管理や生産管理システムなどに最適な、新型の「UHF帯RFID※1 リーダライタ装置」と「金属対応タグ」を開発しました。
※1:Radio Frequency Identification(無線による非接触自動認識技術)
【 開発の概要 】
(※ 関連資料を参照してください。)
【 開発の狙い 】
RFIDによる自動認識技術はユビキタス社会構築に向けた基幹技術として注目されており、国内では、他の周波数帯域よりも通信距離が長いUHF帯のRFIDが2005年4月に許可され、さまざまな場面での活用が期待されています。
当社は、長年蓄積してきた無線通信技術を活かし、国際標準規格「EPCグローバルC1G2」※2に準拠した「UHF帯RFID評価キット」を本年7月に業界に先駆けて販売し、機材管理・リターナブルコンテナ管理・物流管理・車両入退場管理システムなどの導入検証にご利用いただいています。
今回、評価キットを導入したユーザーの検証結果などから強く求められている、電波干渉対策機能を強化し、制御用端末とのインターフェース拡充を実現したリーダライタ装置と、パッシブ型で業界最長クラスの通信距離7m※3を維持しながら軽量化を実現した金属対応タグを開発しました。
※2:Class1 Generation2 RFIDの標準化団体である「EPC Global」が提案する通信規約C1G2と称する。
※3:直線偏波時の値。環境条件によって通信距離は変化します。
【 開発品の特長 】
1.6段階の送信出力調整で、電波干渉対策を強化(リーダライタ装置)
電波干渉対策として、これまではリーダライタ装置にLBT機能※4を搭載することで、他システムとの干渉軽減効果が得られました。今回、さらなる電波干渉対策として、リーダライタ装置から発射する電波の強さを、ユーザー設定により6段階に可変できるようにしました。使用環境に合わせて送信出力を調整できるため、周囲環境からの電波干渉の影響を抑えるのに効果を発揮します。
※4:Listen Before Talk方式。周囲のリーダライタ装置との電波干渉を防止する方式のひとつ。電波を発信する前に、他のリーダライタ装置が電波を出していないかを確認してから電波を発信する。2006年1月の電波法関連省令改正で盛り込まれた。
2.LANインターフェース(10/100BASE-T)搭載で、柔軟なシステム構築が可能(リーダライタ装置)
従来の当社リーダライタ装置のインターフェースは、低速のRS232C×1ポートだったので、リーダライタ装置1台につき制御用端末を1台、接続しなければなりませんでした。今回、LANの通信規格であるEthernetの高速インターフェース「10/100BASE-T」を搭載しました。複数のリーダライタ装置を1台のパソコンで制御でき、拡張性と柔軟性に優れたシステムの構築が可能で、生産管理システムなどに適しています。
3.業界最長クラスの通信距離7mの金属対応タグを軽量化(金属対応タグ)
電池が不要で金属面に貼付できる名刺サイズのパッシブ型RFIDタグとして、業界最長クラスの通信距離7mを※5確保しながら、さらなる軽量化のニーズに対応するため、新素材を採用し、質量を当社従来品比※5で30%以上軽減しました。
※5:当社製品「RF-TGM001」の場合
【 今後の展開 】
本年12月末から出荷を開始する予定です。
【 主な仕様 】
(※ 関連資料を参照してください。)
【 開発品の外観 】
(※ 関連資料を参照してください。)
< お客様からのお問い合わせ先/資料請求先 >
三菱電機株式会社 IT宇宙ソリューション事業部
IT宇宙ソリューション営業第三部 高周波デバイス課
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
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