共同印刷、メタルプリント製品「キラメタル」など3アイテムを開発
共同印刷、メタルプリント「キラメタル」ほか3アイテムを開発
製品用途に応じた多様な表現が可能に
共同印刷株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:稲木歳明)は、このたび、さまざまな意匠性および機能性を付加した、新しい金属印刷(メタルプリント)製品を開発しました。新製品は、見る角度によって部分的に輝く「キラメタル」をはじめ、錆びにくい「サビノンメタル」、上質なスウェード調の「スウェードメタル」の3アイテムです。
これまでのメタルプリントでは、印刷や塗装における技術的課題から、意匠性(仕上りの質感や競合製品との差別化など)や機能性の面でバリエーションのある製品が提供できませんでした。
当社は、モノづくりにおける環境配慮のひとつとして"リサイクル可能な原材料を用いた製品の開発"に取り組んでいます。今回の開発は、そうした観点から、リサイクル率が8割を超すメタル素材に着目しました。当社が培ってきたメタルオフセットシート印刷とシート塗装の技術を展開させ、得意先ニーズに応じた多様なデザインや質感をもつ製品の提供が可能となりました。
●開発製品の紹介●
【 見る角度によって部分的に輝く キラメタル 】 メタルオフセット枚葉印刷では、業界初の製品化
見る角度によって色相が変化するうえ、文字や柄などの細かい印刷が可能なメタル製品です。これまで、色相が変化するインキ顔料として多く用いられてきたパール顔料は、効果を出すには10μ以上の厚みが必要なため、文字や柄印刷などの細かい印刷には適しませんでした。そこで、当社は大日本インキ化学工業(株)が開発した、顔料が1μm以下の厚みで色相変化する超微粒子顔料(ナノレベル粒径)インキの原理である、光が顔料粒子を通してメタル素材に反射し色相が見る角度によって変化することに着目し、メタルオフセット印刷に適した、インキならびに素材の技術展開を図りました。メタルオフセット枚葉印刷では、業界初の製品化となります。
<特長>
(1)超微粒子顔料(ナノレベル粒径)インキ※を使用
(2)柄、パターン、文字など各種の印刷表現が可能※
※従来品のパール偏光顔料は、メタルオフセット枚葉印刷ができません。
(3)通常インキと混ぜることができ、好みに合わせた色相バリエーションが可能
(4)油性タイプとUVタイプの2タイプのインキが使用可能
(5)部分的な偏光機能が出せ、塗装品との差別化が図れる
<用途>
(1)食品缶(クッキー、お茶、海苔、飴缶、、ミルク缶など)、ワックス缶など
(2)家電向け部品(ポット、ジャー、オーブントースターなど)オーディオ、ディスプレイなど
(3)文具、ファンシー缶など
【 錆びないメタル サビノンメタル 】 ステンレスの代替品
<特長>
(1)ステンレス鋼板より安価(約3割安価)
(2)ステンレス鋼板と比較し、耐蝕性に優れる(赤錆が発生しにくい)
(3)傷が目立ちにくく、材料の表面加工(ヘアーライン模様、各種パターンなど)が不要
(4)抽象模様、ロゴ、表示等の各種印刷が可能になり、印刷のバリエーションが拡がる
<用途>
(1)耐蝕性を必要とする家電向け部品
(2)現在ステンレス鋼板を使用している製品の代替
【 上質なスウェード調 スウェードメタル 】 シックな趣があるメタル製品
<特長>
(1)メタル素材でありながら、和紙やプラスチック(樹脂)のような外観
(2)マットな仕上がりで、ソフトな手触り
(3)指紋がつきにくく、また目立ちにくい
(4)印刷柄、文字が鮮明(当社従来製造方法との比較)
<用途>
(1)家電、一般缶(贈答用、高級製品など)、食品缶、ファンシー缶
(2)印刷効果が必要な樹脂加工製品の代用製品
今後は、この3アイテムの新開発を機に、多くの特徴を有し魅力あるメタルプリントの商品ラインナップを拡充させ、初年度売上5億円を目指します。
以 上