三菱自、北米自動車ショーに新型「ランサー」やコンセプトカー「プロトタイプ-エックス」など出品
三菱自動車 デトロイトモーターショー 出品内容
─ 北米向け新型『ランサー』、コンセプトカー『Prototype-X』(プロトタイプ-エックス)などを世界初披露 ─
─ 北米市場向けに次世代ディーゼルエンジンを新開発することを発表 ─
三菱自動車と、同社の米国製造・販売会社である北米三菱自動車株式会社(MMNA:MITSUBISHI MOTORS NORTH AMERICA, Inc. 在米国カリフォルニア州サイプレス)は、2007年1月7日(日)から21日(日)[一般公開は13日(土)から]まで米国デトロイトのコボ・センターで行われる北米国際自動車ショー(North American International Auto Show 通称デトロイトモーターショー)で、北米向け新型『ランサー』、コンセプトカー『Prototype-X』(プロトタイプ-エックス)を世界初披露するとともに、米国の排出ガス規制「Tier2 Bin5」を視野においた、次世代ディーゼルエンジンを新型『ランサー』に搭載し、2010年の市販化を目指して開発していることを発表した。
三菱自動車の会長 西岡 喬(にしおか たかし)は同社のプレスカンファレンス[1月8日(月)13:55(日本時間:1月9日(火) 3:55)]において「三菱自動車は、三菱グループ3社からの強力なサポートの下、2005年度から、3ヶ年のビジネスプランを推進しております。米国事業については、経営体制の強化を図ると共に、販売施策の見直しを推進した結果、2006年度は4年ぶりに営業黒字となる見込みです。また、環境対応としては、三菱重工と次世代ディーゼルエンジンの共同開発を進め、2010年の北米市場投入を目指すなど、三菱グループの資源を最大限に有効活用し、グループ一丸となって環境問題に取り組んでいく所存です。」と語った。
今回、北米市場向けに開発することを発表した次世代ディーゼルエンジンは、同社が三菱重工業と共同開発している欧州輸出車向けディーゼルエンジンをベースに、窒素酸化物(NOx)規制では、ガソリン車と同等レベルが求められる米国の排出ガス規制「Tier2 Bin5」、および日本の「ポスト新長期」規制を視野においた、DPF+NOxトラップ触媒を搭載したものである。このエンジンの特長は、軽量アルミブロック、応答性に優れるピエゾ式インジェクターのコモンレールシステム、そしてタービン流量を可変にするVG(Variable Geometry)にコンプレッサー流量も可変にするVD(Variable Diffuser)を組み合わせ、広い流量レンジで最適な過給圧制御を実現したVG/VDターボチャージャーを採用することで、高出力、高効率化を図っている。
なお、三菱自動車は、デトロイトモーターショーで、北米向け新型『ランサー』、コンセプトカー『Prototype-X』(参考出品)を世界初披露したほか、2006年10月より北米市場で発売を始めた新型SUV(Sport Utility Vehicle)『アウトランダー』、本年11月に開催されたオフロードレースBaja(バハ)1000のStock Mini(ストックミニ)クラスで優勝したピックアップトラック『レイダー』などを出品した。
<Prototype-X(参考出品車)>
(※ 関連資料を参照してください。)
<北米市場向け次世代ディーゼルエンジン>
(※ 関連資料を参照してください。)
1.北米向け新型『ランサー』商品概要
●2005年の東京モーターショーに出品した『Mitsubishi Concept-X』のイメージを継承しつつ、安定感のあるスタンスと端正かつ精悍なフォルムを実現した。
●全長4,570mm(現行『ランサー』比+35 mm)、全幅1,760 mm(同+65 mm)、全高1,490 mm (同+60 mm)、ホイールベース2,635 mm(同+35 mm)とボディサイズをひと回り拡大した、グローバルセダンとして相応しい車両諸元とした。
●オンロードSUV『アウトランダー』より採用している衝突安全性や剛性に優れる、新時代のプラットフォームを採用した。
●高性能かつ低燃費、排出ガス性能に優れた新開発のアルミブロック製2.0L DOHC MIVEC*14気筒エンジン(出力152hp)を搭載した。
●北米向け三菱車としては初めてとなる6速SportronicR付きCVT*2や、一部グレードでステアリングホイールから手を離さず、マニュアルシフト操作が可能なパドルシフトを採用した。
*1 MIVEC(Mitsubishi Innovative Valve Timing Electronic Control):三菱自動車の可変バルブタイミング機構の総称
*2 CVT:Continuous Variable Transmission
2.コンセプトカー『Prototype-X』商品概要
●2007年度に発売を予定している新型『ランサーエボリューション』に向けてのスタディーとして、今回発表した『ランサー』をベースに、スパルタンな走りのイメージのエクステリア、ドライビングへの集中力を高める機能的かつハイクオリティなインテリアなど、機能に則った端正かつ精悍なデザインを目指した。
●メカニズムの面では、4WDを核とした車両運動統合制御「S-AWC」*3に加え、新開発のアルミブロックのMIVECターボエンジン、高性能の6速自動マニュアルトランスミッション、また、軽量化のためボディパネルの一部にアルミニウム材を採用するなど、三菱自動車の最新の技術を多数搭載した。
*3 S-AWC(Super All Wheel Control):4WDを核とした、駆動、制動力、ステアリング、サスペンション制御を統合した、車両運動統合制御
3.次世代ディーゼルエンジン概要
●軽量アルミブロック、応答性に優れるピエゾ式インジェクターのコモンレールシステム、そしてタービン流量を可変にするVG(Variable Geometry)にコンプレッサー流量も可変にするVD(Variable Diffuser)を組み合わせ、広い流量レンジで最適な過給圧制御を実現したVG/VDターボチャージャーを採用することで、高出力、高効率のディーゼルエンジンとした。
●排出ガス浄化システムに関しては、米国の排出ガス規制「Tier2 Bin5」、および日本の「ポスト新長期」規制に対応させるため、NOxを低減する燃焼制御技術とともに、DPF+NOxトラップ触媒を採用することで、NOxを浄化し、排出量を低減した。
4.出品車両
(※ 関連資料を参照してください。)