日立とユニチャーム、介護施設などでの排泄介護向け「自動採尿システム」を共同開発
日立とユニ・チャームが排泄介護向けの「自動採尿システム」を共同開発
1日あたり5~7回のおむつ交換を1~2回程度に減らし
排尿に関するデータを記録することで、より細やかな介護が可能に
株式会社日立製作所(執行役社長:古川一夫/以下、日立)とユニ・チャーム株式会社(代表取締役社長執行役員:高原豪久/以下、ユニ・チャーム)は、このたび、尿を感知するセンサを内蔵した採尿パッドと、尿を吸い取るポンプを内蔵した採尿器を組み合わせた、家庭や介護施設等での排泄介護向けの「自動採尿システム」を共同で開発しました。これにより、おむつの交換回数をこれまでの1日あたり5~7回から1~2回程度へと大幅に減らすことが可能になる*1と同時に、使用済みおむつの廃棄量を削減することができます。また、排尿に関するデータを記録し、排尿量や時間帯などのデータを把握することができるため、トイレへの誘導や水分補給が必要な時間を把握することが可能になり、より細やかな介護の実現が期待されます。両社は今後、本システムの製品化を検討していきます。
介護において、排泄・食事・入浴は「3大ケア」と呼ばれています。中でも、排泄介護時のおむつ交換は、一般に1日あたり5~7回行われており、介護を受ける人にも、介護する人や介護施設で働く人にも精神的・肉体的・経済的な負担がかかっています。この中で、介護の負担を少しでも軽減し、介護を受ける人、介護をする人のQOL(Quality of Life:生活の質)を向上することが求められています。
こうした状況の中で、日立とユニ・チャームは、排泄介護向けの「自動採尿システム」を共同で開発しました。本システムは、ユニ・チャームが開発した尿を感知するセンサを内蔵した採尿パッドと、日立が開発した尿を吸い取るポンプを内蔵した採尿器を組み合わせたものです。介護を受ける人が排尿すると、採尿パッドに内蔵されたセンサが感知し、採尿器が自動的に作動してポンプで尿を吸い取ってタンクに回収します。本システムを用いることにより、おむつの交換回数をこれまでの1日あたり5~7回から1~2回程度へと大幅に減らすことが可能になる*1と同時に、使用済みおむつの廃棄量を減らすこともできます。また、排尿量や時間帯などのデータを採尿器に記録することができるため、トイレ誘導や水分補給が必要な時間を把握することが可能になり、より細やかな介護の実現が期待されます。
日立とユニ・チャームは、本システムを通じて、介護される人の快適性、介護する人や介護施設で働く人の利便性を向上させるとともに、使用済みおむつの廃棄量を減らすことによる環境配慮型の排泄ケアシステムの構築をめざしていきます。
なお今後は、両社の協力のもと、本システムの製品化を検討するとともに、今年5月に北京で開催される「2007年中国国際福祉博覧会」*2に本システムを共同で参考出品します。
*1 データはユニ・チャーム調べ。
*2 2007年5月4日~7日の4日間、北京で開催される中国政府による初めての障害者・高齢者用品用具博覧会。
●会社概要
■株式会社日立製作所 (2007年4月現在)
本社所在地: 東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
代表者: 代表執行役 執行役社長 古川 一夫
設立年月: 1920年2月(創業 1910年)
事業内容:
情報・通信システム、デジタルメディア、電力・産業システム、昇降機、自動車機器などの開発、製造、販売、ソリューション提供、及びこれに関するコンサルティング、サービスなど
■ユニ・チャーム株式会社 (2007年4月現在)
本社所在地: 東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館
代表者: 代表取締役 社長執行役員 高原 豪久
設立年月: 1961年2月
事業内容: ベビー用紙オムツ、生理用品、大人用紙オムツ、ハウスホールド製品等の製造・販売
以 上