松村石油研究所、冷却水への薬品投入廃止を実現する光触媒式除菌装置を開発
冷却水への薬品投入全廃を実現する光触媒技術を利用した装置を共同開発
株式会社松村石油研究所(兵庫県神戸市中央区 取締役社長:中野 正徳)は、各種工場廃水等の浄化装置開発に取り組んでいますが、この度株式会社東海理化(愛知県丹羽郡大口町、取締役社長:木下 潔)と共同で光触媒式除菌装置を開発し、株式会社東海理化本社工場のコジェネレーション用冷却システムへ導入することで、薬品を投入することなく冷却水の除菌を可能としました。
今回導入された技術は、光触媒反応(光が当たると、強い酸化力を生じ、触媒表面の有機物質を分解する反応)を利用して除菌処理をする装置と、他社の高周波反応(高周波によって抗酸化のマイナス電子を発生させる反応)を利用して水中の硬度成分の凝積を防ぐ装置を組み合わせたもので、今まで化学薬品投入により処理を行っていた冷却水処理と変わらぬ効果を得ることができます。
この技術により、化学薬品投入量はゼロとなり、株式会社東海理化本社工場では、薬品の年間使用量約1,200kgを削減することが可能になります。
特に、この光触媒式除菌装置は、化学薬品以外ではできなかった冷却水の除菌を可能にしました。本装置の光触媒反応は酸化チタンと紫外線を利用した反応であるため、周辺環境への影響はなく、取扱も安全、かつ容易です。
< 今次光触媒式除菌装置の特徴 >
(1)光触媒を担持したスクリュー型の羽根を多層配列することで表面積を最大化し、装置を小型化(従来比:1/3)
(2)光触媒は繰り返し再利用が可能で経済的
当社は、引き続き株式会社東海理化との共同開発体制を強化する等、新技術を取り入れた安全かつ環境にやさしい装置の研究・開発に、積極的に取り組んでまいります。
▼今後の導入計画
06年度末までに株式会社東海理化本社工場内に展開
07年度末までに株式会社東海理化他工場に展開
以上