キユーピー、マヨネーズをホットケーキ生地に加えると「おいしく」仕上がるなど研究成果を発表
マヨネーズの裏ワザ 第3弾
マヨネーズはホットケーキを「ふんわり」「サクッと」「おいしく」します
9月8日、日本調理科学会平成18年度大会(岡山)にて発表
キユーピーは、マヨネーズをホットケーキ生地に混ぜて焼くと「ふんわり」「サクッと」「おいしく」仕上がることを、日本調理科学会平成18年度大会で報告します。
一昨年の同学会では、マヨネーズを卵焼きやハンバーグに加えると、食感を良くし、おいしくなることを報告しています。さらに、昨年は、卵の代わりにマヨネーズを使って衣をつくり、オーブンで焼くだけで揚げ油を使わず簡単にエビフライができることを報告し、マヨネーズの新しい使い方を提案しています。
今回は、マヨネーズをホットケーキ生地に加えることによる変化や、最も「おいしく」仕上げるためのマヨネーズの量を、体積や硬さ、官能評価などを指標として調べました。
その結果、マヨネーズの添加量が増すにつれ「ふんわりしている」「サクッとしている」の評価が高くなり、添加量7.5%のときに「おいしい」は最も評価が高くなりました。こうした効果は、植物油の影響が最も大きく、食酢やマヨネーズの乳化状態も影響を与えていることが示唆されました。
【 発表内容 】
●ホットケーキの作り方
市販のホットケーキミックス、卵、水を攪拌し、基本配合のホットケーキ生地を調製。また、基本配合に対し、卵黄型マヨネーズを水と置き換えて全量の2.5~12.5%添加したホットケーキ生地を調製。調製した生地は円形の型を使用し、ホットプレートで焼いた。
●マヨネーズ添加量とホットケーキの物性
基本配合およびマヨネーズを2.5~12.5%まで5段階に添加した計6種類のホットケーキを焼いた後、放冷し、体積、硬さ、破断応力(サクッと感)を測定した。
その結果、マヨネーズの添加量が増加するとホットケーキの体積は増加し(ふんわりする)、硬さ、破断応力は減少する(サクッと感は増す)ことが分かった。
●官能評価
基本配合およびマヨネーズをそれぞれ2.5、7.5、12.5%添加した計4種類のホットケーキを焼き、順位法により36名で評価した。
その結果、マヨネーズを添加した3種類のホットケーキは、基本配合と比べ有意に「ふんわりしている」「サクッとしている」「おいしい」となった。
「ふんわりしている」「サクッとしている」の項目は、マヨネーズ添加量が多くなるほど評価が高かった。「おいしい」については、マヨネーズ添加量7.5%が最も評価が高かった。
●ホットケーキの物性に影響を与える因子
マヨネーズの主な原料は、植物油、卵黄、食酢である。何がホットケーキの物性に影響を与えているのか調べるため、マヨネーズの原料から植物油、卵黄、食酢をそれぞれ1つずつ除いたものを調製し、試験を行った。
その結果、ホットケーキの物性に影響を与えるものとしては、植物油の影響が最も大きいことが分かった。植物油がグルテンの形成に影響を与え、ふくらみやすく、やわらかくなり、表面はサクッとした食感になると考えられる。また、食酢やマヨネーズが乳化状態であることも影響を与えていることが示唆された。
※ 市販のホットケーキミックスは、さまざまな原料を使用し、おいしくできるように工夫されているため、この試験ではホットケーキミックスを薄力粉、上白糖、ベーキングパウダーのみに簡略化したものに置き換え、そこに全卵、水を加え、基本配合とした。
(※ 詳細は添付資料を参照してください。)