忍者ブログ

ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

ニュースサイトなど宛てに広く配信された、ニュースリリース(プレスリリース)、 開示情報、IPO企業情報の備忘録。 大手サイトが順次削除するリリースバックナンバーも、蓄積・無料公開していきます。 ※リリース文中の固有名詞は、発表社等の商標、登録商標です。 ※リリース文はニュースサイト等マスコミ向けに広く公開されたものですが、著作権は発表社に帰属しています。

2025'03.10.Mon
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2007'02.23.Fri

モリテックスとジェネティックラボ、GLP対応のPGx試験受託解析センター共同設置に合意

株式会社モリテックスと株式会社ジェネティックラボ
GLP対応のPGx試験受託解析センターの共同設置に合意
両社のリソースを活用してPGx試験事業に本格参入


 このたび、株式会社モリテックス(以下、モリテックス)と株式会社ジェネティックラボ(以下、ジェネティックラボ)は、両社の受託サービス事業を統合し、GLP(試験実施適正基準)※1に基づく受託解析センターを共同でモリテックスの横浜テクニカルセンター内に設置することに合意致しました。

 薬剤の有効性や副作用の個人差の知見になりうるファーマコゲノミクス(以下、PGx)※2は、個々人に合わせた治療である個別化医療を行うにあたっては不可欠な試験であり、今後大きな市場拡大が望めます。

 モリテックスとジェネティックラボは、この大きな市場拡大が見込まれるPGx試験市場に参入するにあたり、お互いに保有する機器やノウハウなどのリソースを共通化して参入を行うことが両社にとって効率的であると判断し、本受託解析センターを共同で設置することとしたものです。

 本PGx試験共同受託解析センターは、2006年10月より一部サービスを開始し、2007年3月からはGLP対応で稼働する予定です。


 2005年3月に、米国FDA※3から「ファーマコゲノミクスデータ提出に関する企業向けの指針」(FDA Guidance for Industry“Pharmacogenomics Data Submission”)が示され、本邦においても急速にPGxへの取り組みが進んでおります。
 そのため、国内においてGLP対応でPGx試験を行える施設が望まれています。
 モリテックスとジェネティックラボは、両社の事業提携のシナジー効果を最大化すべく、この拡大が見込まれるPGx試験事業への参入を検討して参りましたが、お互いに保有する機器やノウハウなどのリソースを共通化して参入を行うことが両社にとって効率的であると判断し、本受託解析センターを共同で設置することとしたものです。
 両社がそれぞれ従来から行っていた受託サービス事業については統合を行い、さらにPGx試験に必要な受託解析メニューを取りそろえた共同受託解析センターを開設することにより、両社の持つリソースを最大限に活用したPGx試験をGLP対応で提供することが可能となります。

 当初の受託解析メニューとしては、下記を取り揃える予定であります。

(1)Illumina社のシステムを用いたSNPs,※4遺伝子発現解析
(2)Affymetrix社のシステムを用いたSNPs,遺伝子発現解析
(3)AmpliChipを用いたCYP450※5遺伝子のSNPs解析
(4)Real-TimePCRを用いたSNPs,遺伝子発現解析
(5)糖鎖プロファイラーを用いた糖鎖解析
(6)Luminex社のシステムを用いたタンパク質発現解析
(7)遺伝毒性試験(Ames試験※6、染色体異常試験)
(8)TK測定※7

 共同受託解析センターは、両社からの出向者で構成され、データの信頼性を保証するための標準操作手順書(SOP)の整備、信頼性保証部門によるデータの信頼性の保証、資料保存など、完全なGLP対応に取り組みます。運営は、共同受託解発センターの運営管理者の元に両社のPGx関連業務は全て統合されることとなり、経験豊富な試験責任者が新薬開発を強力にサポート致します。

 なお本プロジェクトの売上高は、両社で2007年度に合計8億円を予定しています。


【 用語解説 】
※1:GLP
 Good Laboratory Practice(試験実施適正基準と訳される事もある)の略。医薬品や化学物質等の安全性試験の信頼性を確保するため、試験施設が備えるべき設備、機器、組織、試験操作等の標準操作手順書の整備などについて基準を定めるもの。本来は安全性試験に対して適用されるものであるが、高いレベルで試験の信頼性を確保するというGLPの理念が広く理解されるようになり、安全性試験以外でもGLPが適用されるようになってきている。

※2:PGx
 Pharmacogenomics(薬理ゲノミクス)の略。近年進歩が著しいゲノム科学を利用する事により、「効率的な創薬研究開発」と「個の医療」を目指す研究分野。特
定疾患群の患者に共通の遺伝情報を把握し、その疾患に最適な薬剤の開発を行ったり、患者個々の遺伝的特徴の差異を把握することにより、患者ごとに最適な薬
剤を選択したり、最適な用量を決定する事を目的としている。これにより、従来に比べて、より効果的で安全な投薬を行えるようになると考えられている。

※3:FDA
 Food and Drug Administration(アメリカ食品医薬品局)のこと。食品や医薬品、医療機器など、消費者が通常の生活を行うに当たって接する機会のある製品について、その許可や違反品の取り締まり等の行政を専門的に行うアメリカ合衆国の政府機関。日本の厚生労働省に当たるHHS(Department of Health and Human Services)に属する機関である。

※4:SNPs(スニップス)
 Single Nucleotide Polymorphisms(一塩基多型)の略。複数の人間のDNAを調べると、DNA内の塩基に数百塩基から数千塩基に1個程度異なる箇所があり、一塩基だけ異なる箇所をSNPsと呼ぶ。SNPsの個体差により病気の発現や薬の効き方に影響があるものと考えられている。

※5:AmpliChip・CYP450
 AmpliChip(アンプリチップ)CYP450はRoche社の開発したAffymetrix型のDNAチップで、初めて米欧で体外診断薬として認可されたDNAチップである。
 薬物の代謝に関連する酵素であるチトクロームP450(CYP450)の型を検出し、薬物使用前にこの遺伝子検査を実施することにより、有効な薬剤の選択と有害な副作用を回避できることが期待される。

※6:Ames試験
 微生物を用いた変異原物質のスクリーニング法であり、本試験を行うことにより、変異原性を示す化学物質をスクリーニング(ふるいわけ)することができる。
 サルモネラ菌や大腸菌を化学物質と一緒に培養し、菌が分裂する過程で化学物質により遺伝子の突然変異が起こるかを確認する復帰突然変異試験。
 環境発がん物質の1次スクリーニング法としても活用されている。

※7:TK測定
 Toxico Kinetics(トキシコキネティクス)の略語で、医薬品の開発における毒性試験の不可欠な構成要素として、体内に毒物が入った時の代謝物の変化を評価するために薬物動態データを得る試験をいう。
 TKにおいて適切なパラメーターを測定することにより、試験動物種における反復投与時の薬物動態データを得ることができる。従って、適切な試験計画を立てることにより、試験の重複を避け、必要な動物数を減らせる。


【 ご参考 】

■株式会社モリテックス
 光学技術をコア技術として、マシンビジョンシステムから画像関連機器、光通信関連機器、検査計測機器、機能性材料事業、バイオ関連事業など、多岐にわたり事業を展開しています。特に、バイオ関連事業については、現在の主力事業であるマシンビジョンシステムに続く第2の柱とすべく数年前から積極展開を行っています。
 バイオ関連事業では、従来から事業展開を行ってきた分析前処理装置・合成関連機器・精製装置などの研究支援分野に加え、DNA・SNPs受託解析、分子診断装置など、予防医学分野や個別化医療分野への進出を図り、バイオ事業の強化を目指しています。
URL:http://www.moritex.co.jp


■株式会社ジェネティックラボ
 2000年に国内初の国立大学発バイオベンチャーとして設立。次世代医療技術として有用な「遺伝子・核酸」に関する北海道大学発の広範な保有技術をベースに、「診断から治療まで」をキーワードとした医療バイオビジネスを展開しています。設立時より、遺伝子解析情報による疾患予防や治療並びに創薬開発支援に関するサービスを、また、2003年には病理検査会社2社を事業統合し、病理学的臨床検査も提供しております。遺伝子解析、画像解析などの最新技術を駆使した新たな診断体系の確立を目指しています。
URL:http://www.gene-lab.com

PR
Post your Comment
Name:
Title:
Mail:
URL:
Color:
Comment:
pass: emoji:Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
trackback
この記事のトラックバックURL:
[9624] [9623] [9622] [9621] [9620] [9619] [9618] [9617] [9616] [9615] [9614
«  BackHOME : Next »
広告
ブログ内検索
カウンター

忍者ブログ[PR]