日立産機システム、機器組込無線通信モジュール「smartMODULE」を発売
世界最小クラスのプロトコルソフトウェアを実現
機器組込無線通信モジュール「smartMODULE」の発売
株式会社日立産機システム(取締役社長:椎木清彦)は、世界最小クラスのプロトコルソフトウェアを実装した機器組込無線通信モジュール「smartMODULE」を発売いたします。
「smartMODULE」は、MtoM Communication*1及びAmbient intelligence*2の実現を支援する次世代の機器組込無線通信モジュールです。ユビキタス情報社会を迎え、これまで通信機能を持っていなかった機器にもネットワーク対応が求められています。「smartMODULE」を産業機器や家電などの機器に組み込むことにより、これまでネットワーク対応できていなかった機器に通信機能を持たせることができます。
従来は、機器はシリアルI/F(RS232C)から各社独自プロトコルでデータを出力し、PCなどでHTTP、TCP/IPなどの情報系プロトコルに変換していました。「smartMODULE」では、各機器のシリアルI/Fで受け取ったデータを、HTTP、TCP/IPなどの情報系プロトコルを用いて直接ネットワークに無線送信することができます。このため、新たなミドルウェアの開発及びバックエンドのデータセンタなどが不要になり、各機器を直接ネットワークに接続できます。
日立産機システムは、これらの機能を株式会社日立製作所システム開発研究所の開発したソフトウェア実装技術「μWirelessWeb」を使い実現しました。「μWirelessWeb」技術により、従来に比べソフトウェアサイズを約1/5に、バッファサイズを約1/15にし、世界最小サイズのプロトコルソフトウェアの実現が可能になりました。
「smartMODULE」は、データに閾値を設定し必要な場合のみ警報をネットワークに無線送信するなどのインテリジェント性も持っていますので、機器の監視・保守などさまざまな場面でお使いいただけます。また、Webサーバ機能を使うことにより、ネットワーク上のPCなどの機器から通常のWebブラウザを用いて機器の状態を直接確認できますので、無線での保守システムの構築が可能です。産業分野での機器の保全・メンテナンス、ビル管理やホームネットワーク、セキュリティソリューションなど様々な応用分野での活用が考えられます。
今回発売するBluetooth(R)*3通信機能を持ったモジュールのほかにも、無線LAN(IEEE 802.11g)対応のモジュールも開発しております。
応用アプリケーションとして、人感・温度・湿度などの各種センサと組み合わせたセンサーネットワークシステム「Sensor Station」をあわせて発売いたします。「smartMODULE」を組み込んだ「Sensor Station」は、センサネットワークからセンサ情報を収集してWebサーバ上に表示します。ネットワーク上のPCやPDAなどから通常のWebブラウザを用いて各々のセンサの状態を直接確認できますので、バックエンドのシステムなしにセンサ情報を直接扱うことが可能です。
「smartMODULE」は、原則としてロット単位でのご発注をお願いしておりますが、1式からサンプルを提供しています。標準サンプルの提供価格は、3万円/式になっております。ソフトのカスタマイズ、システム対応などのソリューションも取り扱っておりますので、お問い合わせください。日立産機システムは、このユビキタスネットワーク事業の無線端末機器販売で2008年に年間15億円の売上を目指しています。
なお、本製品は、10月3日より幕張メッセで開催される「CEATEC JAPAN 2006」に出展いたします。
*1 MtoM Communication:machine to machine communicationの略で、機器同士が通信を行うこと。
*2 Ambient intelligence :ITなどにより周辺環境をインテリジェント化させること。
*3 Bluetoothは、米国Bluetooth SIG,Inc.の登録商標です。
【 smartMODULE一般仕様 】
(※ 関連資料を参照してください。)
以上