日本精工、エレベーター用静音・低振動の自動調心ころ軸受を開発
「エレベーター用静音・低振動自動調心ころ軸受」をシリーズ化
~エレベーターのさらなる快適性の向上に貢献~
日本精工株式会社(本社/東京都品川区取締役代表執行役社長朝香聖一、以下NSK)は、エレベーターの巻上機用に静音・低振動の自動調心ころ軸受を開発し、販売します。
エレベーター巻上機では軸に作用する(*1)ラジアル荷重が大きいため、軸にたわみが生じます。巻上機の多くは、(*2)自動調心ころ軸受を使用し、この軸のたわみを吸収しています。
近年エレベーターは、より速く、大型化する傾向にあり、運転時の音・振動の減少が望まれています。巻上機の自動調心ころ軸受においては、高信頼性に加えて高速化、及び重荷重負荷による軸受の回転音の低減がこれまで以上に求められるようになりました。
【製品の特長】
◆ 自動調心ころ軸受の回転音を1/5に低減
軸受の内部すきまの最適化により、ころと内輪または保持器の衝突音を低減しています。
・すきまレンジを標準の約1/2に設定
ころ、内輪溝、外輪溝のあらさと真円度を改善し、静音・低振動を実現しました。
・標準品に比べて真円度が約1/2の精密級ころ,軌道面真円度を約1/3、粗さを約2/3向上した内外輪を採用。
NSKは、本製品をエレベーター巻上機用に、軸受内径100mm~400mmの範囲で販売します。
2008年にエレベーター巻上機用軸受の分野で10億円の売上を目指します。
(*1)ラジアル荷重:ベアリングの回転軸に垂直にかかる荷重。
(*2)自動調心ころ軸受:2列の軌道をもつ内輪と、軌道が球面の外輪との間に、転動面がたる形のころを組み込んだ軸受。外輪軌道面の曲率中心は、軸受中心と一致しているので、内輪、ころ、保持器は外輪に対して自由に傾くことができる。
以上