アンリツネットワークス、トラフィックシェーパ「PureFlow GS1シリーズ」の機能を強化
トラフィックシェーパ『PureFlow(R) GS1シリーズ』機能強化
トラフィックのリアルタイム監視が可能に
アンリツネットワークス株式会社(社長 吉田 勝也、アンリツ株式会社の100%子会社)は、PureFlow(R) GS1シリーズの機能を強化。企業ネットワークにおけるトラフィック使用状況の把握に最適な、WEBブラウザによるモニタリング機能を全ラインナップに標準搭載します。
なお、本製品は帯域制御の事業分野で協業している住商情報システム株式会社から9月12日より販売開始しており、幕張メッセにて開催されるCEATEC JAPAN 2006(2006 年10月3日~10月7日)に出展いたします。
トラフィックシェーパ『PureFlow(R) GS1シリーズ』は、企業の拠点間通信におけるマルチサービスを保証する高精度帯域制御装置であり、特にIP電話やTV会議、勘定系システム、インターネットアクセス、各種サーバ出力などの安定化に最適です。WEBブラウザによるトラフィックモニタリング機能の追加により、統合ネットワーク内に混在する音声系、映像系、制御系、データ系の各トラフィック使用状況を10秒周期でグラフィカルに表示。ネットワークの状態をリアルタイムかつ容易に把握可能とすることで、効率的なネットワーク管理や安定したネットワーク環境の維持に貢献いたします。
[開発の背景]
IP-VPN、広域イーサーネット、FTTHといった高速で安価なWANサービスの普及に伴い、各企業ではこれまで個別の専用線で運用していた情報系や音声・映像系、勘定系などの各種アプリケーションをWANサービスに統合する動きが加速しています。こうした統合ネットワークでは、さまざまな種類のトラフィックが混在することから各アプリケーションの通信品質をそうした環境下でも効率よく確保できる帯域制御装置の需要が高まっています。
アンリツは、2005年10月に企業の拠点間通信におけるマルチサービスを保証する高精度帯域制御装置PureFlow(R) GS1シリーズの販売を開始するとともに、住商情報システム株式会社との協業体制を確立。市場要求に応え、障害発生時にも通信を継続できる回線バイパス接続機能や、IP電話、TV会議システムへの自動帯域割当機能を搭載するなど機能強化に取り組んでまいりました。
こうした流れの中、より効率的、安定的なネットワーク構築、監視にむけ、リアルタイムかつ容易にネットワークの使用状況を把握したいという市場ニーズに答え、このたび刻々と変化する各種アプリケーションの使用状況をグラフィカルに表示できる、WEBブラウザによるトラフィックモニタリング機能を開発いたしました。
アンリツネットワークス株式会社と住商情報システム株式会社は、今回の機能追加を機に対応要員を増強し、協業体制を一層強化いたしました。今後、金融、製造、流通企業などのエンタープライズ市場を中心に、新たな市場開拓に取り組んでまいります。
[製品概要]
PureFlow(R) GS1シリーズは、IP電話、TV会議、勘定系システムなどのトラフィックが混在する企業統合ネットワークの安定化や、VODのようなストリーミングアプリケーションで発生するバースト・トラフィックの平滑化※1、P2P、ストリーミングなどによる帯域占有問題の解決を可能とする小型・低価格の帯域制御装置です。
トラフィックモニタ機能を新たに搭載したことにより、全体のトラフィック量や個々のアプリケーションのトラフィック量を表示でき、リアルタイムにネットワーク監視が行えます。また、リンクダウン転送機能により、PureFlow(R) GS1シリーズに接続されている回線の異常検知および通知が可能です。この機能を用いることで強制的に正常回線側をリンクダウンさせることで、対向装置へすみやかに回線の異常を通知し、ネットワーク冗長においてバックアップ回線への高速切り替えが可能となります。
<トラフィックモニタ機能>
WEBブラウザによる監視機能としてトラフィックモニタとシステムログの表示、保存に対応しています。トラフィックモニタは物理ポートや、仮想パイプ/仮想チャネルに関連付けられたVLAN、IPv6/IPv4、クラス、プロトコル番号、ポート番号などの送出レートの利用状況をリアルタイムに把握することを目的とした機能です。
(※参考画像あり)
<リンクダウン転送機能>
PureFlow(R) GS1シリーズに接続されている回線の異常検知および通知する機能。強制的に正常回線側をリンクダウンさせることで、対向装置へすみやかに回線の異常を通知できます。ネットワーク冗長においてバックアップ回線への高速切り替えが可能となります。
[対象市場・用途]
□VPNサービス(IP-VPN、広域イーサーネット)を介した企業間通信
-IP電話、TV会議、勘定系システム、シンクライアントなど。マルチサービスの統合用途。
□コンテンツ配信を手掛ける通信事業者、ISP(インターネット サービス プロバイダ)における放送
-ライブストリーミング配信、VOD、映像監視、IP電話、TV会議など。バースト平滑化用途。
□インターネット回線の帯域占有(P2P、ファイルダウンロード、ストリーミング)
-マンション、インターネットカフェ、企業、学校など。回線の公平利用用途。
[営業情報]
□販売開始:平成18年9月12日
□予定販売台数:800台(初年度1年間:国内)
[用語解説]
※1 バースト・トラフィックの平滑化
バースト・トラフィックとは、瞬間的に送出されるIPパケットのかたまりのこと。
平滑化処理とは、このかたまりをいったん蓄積し、パケット間隔をあけて送出することである。これにより、ネットワークの負荷を軽減し、パケットロスを防止できる。
[アンリツネットワークス株式会社について]
アンリツネットワークス株式会社は、アンリツ株式会社の経営構造改革の一環として、同社の情報通信機器事業(「システムソリューション事業部」及び「ネットワークス営業本部 第3営業部」が所管していた業務を含みます。)を会社分割によって、同社より承継し、2006年7月1日に発足いたしました。