ネクステック、製造業向けマスター情報管理ソフトウエアパッケージ「SPw 5.5」を受注開始
ネクステック、製造業向け基幹システムソフトウエア最新版SpeedPLMware.ver.5.5の受注を開始
当社は、製造業向けマスター情報管理ソフトウエアパッケージ「SpeedPLMware. R Ver.5.5」*1(以下SPw 5.5)の受注を開始します。SPw 5.5は、今年6月にリリースしたSPw 5.0を主に3つの点でバージョンアップしたものです。1つめは、昨今、頻発しているリコール問題への対応に有効なアプリケーションSpeed Tracking ware.を投入しました。2つめは中国でのオフショア開発体制増強を戦力に、データベースに独自の技術手法を施し検索の高速化と自由な属性追加の両方が実現、3つめは新しい業務システムや帳票、画面が必要に応じて柔軟に追加変更できるクイックカスタマイズ機能を充実させました。これら3つの改良を施したSPw 5.5は、2006年10月11日から13日までインテックス大阪にて開催されます第9回 関西設計・製造ソリューション展の当社ブースにて展示公開いたします。( http://www.dms-kansai.jp/ )
記
SPw 5.5の3つの特徴は以下の通りです。
1.リコール問題への対応に有効なアプリケーションSpeed Tracking ware.の追加
部品の不具合や変更箇所の影響範囲を素早く特定できるアプリケーションのSpeed Tracking ware.受注を開始します。昨今、社会問題にまで発展している「製品リコール問題」の根本的解決を、ネクステックとして真摯に提案していきたいという強い思いがあり、このタイミングでリリースする運びとなりました。
日本の製造業は、製品ライフサイクルのさらなる短期化に対応するために急いでモノを作っています。元来、じっくり行っていた試作や品質検証の時間が殆ど取れなく無くなっているのです。ネクステックでは、製品の品質検証時間の短期化に伴うリコール問題への対処法は、「使用実績ある部品の流用」と「不具合部品が使われている製品やそのロット番号の迅速な特定(影響範囲特定)」だと考えます。
このたび受注を開始しますSpeed Tracking ware.は、この考え方を本質的に且つ現実的に実現できる業務アプリケーションです。リコール対応のみならず、保守メンテナンスや故障対応をする際に適用部品を探したり、保守メンテナンスを施した最新の製品の部品構成を上流の設計開発部門にもフィードバックし、次世代の製品開発に役立てていくことが可能です。'06.6月までにリリースした「SpeedPLMware.(R) Applications」(以下Ware.)の4つのWare.(*図-2参照)に加えこれで5つのWare.となりました。残りの4つのWare.については顧客要望に応じて随時リリースする予定です。
2.データベースに独自の技術手法を施し検索の高速化と自由な属性追加の両方が実現。
中国でのオフショア開発体制増強を戦力にこの分野でのR&Dを強化
SpeedPLMware.シリーズ全体に対して、システムレスポンスの更なる高速化を目指し、データ構造とデータベースアクセス方法の見直しをしました。
具体的には、データベース構造をシンプルな形にすることにより、データ検索・表示の高速化を実現。「管理属性」*2を追加した場合でも、システムレスポンスの劣化が殆ど起こらないアーキテクチャを実現しました。
それにより、40~50の管理属性をもった1000万件のデータベースから品番とその属性を検索するのに『3~5秒』という高速検索と、自由な「属性追加」環境との両方実現する強力なシステムアーキテクチャがSPwに採用されました。
また、高速化については、新しい手法としてデータベースアクセスに関する無駄な動きを極力削減するために、キャッシュ*3をチューニングし、あらゆる振る舞いのシステムレスポンス速度を向上しました。(具体的には、検索結果表示までの速度が、チューニング前:3秒⇒チューニング後:1秒に高速化。)
なお、製造業の大規模部品システムをケースとし、高速検索や追加変更への柔軟な対応を追及するためのR&Dを強化していきます。そのために、SPw5.5の開発を皮切りに中国でのオフショア開発体制を今年度大幅に増強しています。
3.新しい業務システムや帳票、画面が必要に応じて柔軟に追加変更できるクイックカスタマイズ機能の充実
既存の業務システムや、導入後に個別に開発した独自システムをSDIに自由に組み込み(プラグイン)できるようSpeed Data Integrator(SDI)*4専用のAPI(Application Programming Interface)*5を開発しました。
また、部品(P/N(Parts Number))情報管理基盤SDIのリッチクライアント(Web画面より表現方法が多岐に渡り利便性が広がるシステムの画面を表現する技術)版の追加により、ヘビーユーザーからライトユーザーまで幅広く対応できるソフトウエアになりました。
[価格体系]
変更無し。品目データの整備統合基盤となるSDIは2000万円~。品目および製品構成情報(部品表*5)の管理基盤となるSpeed PLM Foundationは3000万円~。各アプリケーションの価格はこれまで通り1000万円~。 課金単位は全て2CPU単位。
【用語解説】
*1 SpeedPLMware.(R) http://www.speedplmware.com/
SpeedPLMware.(R)は、フレキシビリティ、ユーザビリティ、ハイパフォーマンス、これら3つの優位性を持つ製造業向け総合PLMソフトウエア。製品マスター(部品/部品表)の管理基盤となる「Speed PLM Foundation」*3をベースに、経営及び業務の課題解決を支援する各種アプリケーション「SpeedPLMware.(R) Applications」を自由に組み合わせて導入することが可能。更に、BizContentsEngine統合により「Speed Data Integrator」を用いることによる素早い品目データの整備統合も可能になった。
*2 管理属性
この場合、部品NO.で特定される部品に関する、重量や規格、耐久性といった仕様情報やコスト、使用実績などの付随情報のこと。部欧州の環境規制管理の情報を加えたいといった具合に部品属性の管理項目は次々増加する傾向が強い。
*3 キャッシュチューニング
使用頻度の高いデータをクライアントPCメモリ上に蓄えておくことにより、同じものを毎度データベースなどから読み出す無駄を省いてシステム稼動を高速化することをキャッシュという。ただし、キャッシュがクライアントPCに溜まりすぎるとかえって、PCの動作速度が落ち、操作性が悪くなる。メモリに溜まったキャッシュを一端消去するなどにより、最適に調整することをキャッシュチューニングという。
*4 Speed Data Integrator(SDI)
今年4月に吸収合併したポータル社のBizContentsEngine(以下、BizConE)をSpeedPLMware.シリーズとしてリブランディング。Speed Data Integrator(以下SDI)という名前になり、製造業の部品情報(P/N)を管理するプラットフォームに位置づけられている。SDIは、煩雑な品目データの整理統合が容易にできることが最大の特徴です。※SPw製品体系図は次ページ参照。
*5 API
ソフトウェアを開発する際に使用できる命令や関数の集合。また、それらを利用するためのプログラム上の手続きを定めた規約。個々の開発者がソフトウェアのすべての機能をプログラミングするのは困難で無駄が多いため、多くのソフトウェアが共通して利用する機能は、OSやミドルウェアなどの形でまとめて提供されている。個々の開発者は規約に従ってその機能を「呼び出す」だけで、自分でプログラミングすることなくその機能を利用したソフトウェアを作成することができる。
●図-1 SPw 5.0製品体系図
●図-2 SPw 5.0 新Ware.体系図
(※ 関連資料を参照してください。)