楽天リサーチと三菱総研、「第23回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」結果を発表
モバイルショッピング利用率は1年前と比較し、3割上昇
~第23回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査結果より~
楽天リサーチ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森 学)と株式会社三菱総合研究所(代表取締役社長:田中 將介、東京都千代田区大手町二丁目3番6号)は、15歳から69歳の男女を対象に、「第23回携帯電話コンテンツ/サービス利用者調査」を行った。
調査は、8月24日から8月30日にかけてWeb上で実施され、回答者は2,400人(男性50.0%、女性50.0%)、そのうち主要4社(NTTドコモ・au・ソフトバンク・TU-KA)の携帯電話利用者(※)は2,107人(回答者の87.8%)であった。
※以下、特に記載がない限り、記事中の数値は主要4社利用者に対する割合とする。
第23回調査はモバイルショッピング(携帯電話によるショッピング)について調査した。なお、文中で引用している第14回調査は2005年1月に実施したもので回答者は2,460人(男性50.0%、女性50.0%)、第16回調査は2005年5月に実施したもので回答者は2,400人であり(男性50.0%、女性50.0%)、第18回調査は2005年9月に実施したもので回答者は2,460人(男性50.0%、女性50.0%)である。
第23回調査の主な調査結果は以下の通りである。
●第23回調査(2006.8)におけるモバイルショッピング利用率(過去1ヶ月間)は16.6%と約1年前の第18回調査(2005.9)の12.4%と比較し約3割高くなっており、モバイルショッピングが拡大している。
●モバイルショッピングの平均利用金額(過去1ヶ月間)は、14,676円だった。
性別でみると、男性19,594円に対し、女性は10,197円と男性の方が高い。利用金額の分布をみると、男性は1,000円超3,000円以下が最も多く、女性は5,000円超1万円以下が多い。男性の利用金額は平均で女性より高いが、最も多い利用金額帯でみると女性の方が高い。
●モバイルショッピングでの購入商品についてみると、書籍・雑誌(28.4%)が最も高く、次いでCD・DVD(17.5%)、食品(菓子類、嗜好品)(17.5%)となっている。とくに書籍・雑誌の伸びが著しい。
●モバイルショッピングの利用時間をみると、午後7時から午後10時と午後10時から12時の利用が多く、購入率はこの5時間で全体の約50%を占める。さらに1時間当りの購入率を見ると、午後10時から12時が11.9%と最も高く、午後10時から12時がモバイルショッピングのゴールデンタイムとなっている。
●モバイルショッピングを行ったきっかけをみると、「携帯電話の公式サイトのメニューから」(15.9%)と「携帯ショッピングサイトから直接メールが来て」(15.3%)が多い。3番目に多いのが「ブログやアフィリエイトサイトを見て」(7.3%)であり、ブログやアフィリエイトサイトがモバイルショッピングの利用を促している。
●モバイルショッピングを利用した理由をみると、最も多いのが「その店で買うとポイントやマイレージがたまるから」(44.5%)である。次いで「自分が探した中で最も安い値段で提供されていたから」(29.0%)、「商品紹介を見て買いたくなったから(衝動買い)」(14.0%)の順である。第16回調査と比較すると、「その店で買うとポイントやマイレージがたまるから」が増加し(39.5%→44.5%)、「商品紹介を見て買いたくなったから(衝動買い)」が減少している(16.4%→14.0%)。お得志向でモバイルショッピングを利用している傾向が強くなっているように見受けられる。
調査結果
【1】モバイルショッピングの利用動向
(1)モバイルショッピング利用率
第23回調査(2006.8)における過去1ヶ月間のモバイルショッピング利用率は16.6%となっており、約1年前の第18回調査(2005.9)の12.4%と比較し、3割以上高くなっている。とくにこの半年間におけるモバイルショッピング利用率の上昇が著しい。第18回調査から第20回調査(2006.2)までの約半年間に、モバイルショッピング利用率は、0.2ポイント上昇したが、第20回調査から第23回調査までの半年間に4ポイント上昇している。
図1 モバイルショッピング利用率の推移
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(2)モバイルショッピングの平均利用金額
第23回調査におけるモバイルショッピングの平均利用金額(過去1ヶ月間)は、14,676円である。第14回調査(2005.1)は28,651円と高かったが、その後は1万円から1万5千円の範囲を推移している。第16調査(2005.5)以降、利用金額は低下の傾向にあったが、第20回調査(2006.2)から上昇の傾向が見られる。
平均利用金額を性別でみると、男性19,594円に対し、女性は10,197円と男性の方が高い。利用金額の分布をみると、男性は1,000円超3,000円以下が最も多く、女性は5,000円超1万円以下が多い。男性は高額な商品の購入が多いため、平均利用金額でみると女性より高いが、最も多い利用金額帯でみると女性の方が高い。
図2 モバイルショッピングの1ヶ月間平均利用金額
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図3 モバイルショッピングの1ヶ月間利用金額の分布(第23回:性別)
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(3)モバイルショッピングでの購入商品
モバイルショッピングでの過去1ヶ月間の購入商品(複数回答)をみると、第23回調査では、書籍・雑誌(28.4%)が最も高く、次いでCD・DVD(17.5%)、食品(菓子類、嗜好品)(17.5%)、衣服・服飾雑貨(15.5%)となっている。第14回調査と比較すると、書籍・雑誌の伸びが著しい。第14回調査では15.1%であり、13.3ポイント増加している。
図4 モバイルショッピングの1ヶ月間購入商品(複数回答)
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(4)モバイルショッピングの利用時間
モバイルショッピングの利用時間をみると、午後7時から10時までと、午後10時から12時での利用が多く、購入率はこの5時間での約50%を占める。年代別でみると、10代は午後7時から10時、20代~40代は午後10時から12時、50代は午後7時から10時の時間帯が最も多くなっている。午前0時以降の深夜の時間帯についてみると、10代と40代で10%以上となっており、この年代は深夜での利用が多い。
時間帯別に1時間当り購入率(購入率/時間)を見ると、午後10時から12時が11.9%と、午後7時から10時の8.6%を大きく上回っており、午後10時から12時がモバイルショッピングのゴールデンタイムであることがわかる。昼間の午後0時から1時も、8.0%と高い。
図5 年代別モバイルショッピングの利用時間(第23回)
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図6 モバイルショッピングの時間帯別1時間当り購入率(第23回)
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(5)モバイルショッピングを行ったきっかけ
モバイルショッピングを行ったきっかけをみると、「携帯電話の公式サイトのメニューから」(15.9%)と「携帯ショッピングサイトから直接メールが来て」(15.3%)が多い。男女別でみると、男性は「携帯電話の公式サイトのメニューから」(16.3%)が最も多く、女性は「携帯ショッピングサイトから直接メールが来て」(18.4 %)が最も多い。3番目に多いのが「ブログやアフィリエイトサイトを見て」(7.3%)であり、ブログやアフィリエイトサイトがモバイルショッピングを促していることがわかる。4番目に多いのが「通販等のカタログを見て」(4.1%)であり、女性に多い。男性は「通販等のカタログを見て」(1.9%)より、「雑誌記事を見て」(5.1%)が多い。
図7 モバイルショッピングを行ったきっかけ
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(6)モバイルショッピングの決済方法
モバイルショッピングの決済方法を第16回調査(2005.5)と比較すると、クレジットカード決済が増加し(53.6%→64.1%)、コンビニ決済(9.8%→5.2%)や代金引換(17.3%→15.3%)、ATM、郵便振替が減少している(9.2%→5.6%)。クレジットカード決済が増加している背景には、クレジットカード決済の利便性が評価されていることやモバイルショッピングに対する安心感が高まっていることが背景にあるものと思われる。
図8 モバイルショッピングの決済方法
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(7)モバイルショッピングの利用理由
モバイルショッピングを利用した理由(3つまで)をみると、「その店で買うとポイントやマイレージがたまるから」(44.5%)が最も多く、次いで「自分が探した中で最も安い値段で提供されていたから」(29.0%)、「商品紹介を見て買いたくなったから(衝動買い)」(14.0%)の順である。第16回調査と比較すると「その店以外では見つからなかった商品だから」の回答率が低下し(21.3%→12.9%)、「その店で買うとポイントやマイレージがたまるから」(39.5%→44.5%)が増加している。お得志向でモバイルショッピングを利用している傾向が見られる。「商品紹介を見て買いたくなったから(衝動買い)」(16.4%→14.0%)は若干低下している。
図9 モバイルショッピングをした理由(3つまで)
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(8)モバイルショッピングを利用しない理由
モバイルショッピングを利用しない理由(3つまで)をみると、「パソコンで購入すれば十分であり、必要性を感じないから」(75.0%)が最も多く、次いで「注文のための操作が面倒であるから」(24.8%)、「実際の店舗で購入すれば十分であり、必要性を感じないから」(15.9%)である。この順位は第16回調査と変わらない。ただ、「実際の店舗で購入すれば十分であり、必要性を感じないから」は第16回調査の19.4%から、3.5ポイント低下しており、実際の店舗で購入すれば十分であると考えている回答者の割合は低下している。また「個人情報が漏れることが不安だから」も第16回調査の9.4%から7.1%へと2.3ポイント低下している。個人情報保護法の整備等により、不安が少なくなっていることが考えられる。
図10 モバイルショッピングを利用しない理由(3つまで)
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【2】回答者の属性
回答者の属性は、以下の通りである。
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