日立、小型・非接触の認証装置「日立指静脈認証装置」など発売
小型・非接触の認証装置「日立指静脈認証装置」を販売開始
大規模システム向け認証サーバ用ソフトウェア「指静脈認証管理システム」も製品化
日立製作所 情報・通信グループ（グループ長＆ＣＥＯ：篠本 学／以下、日立）は、このたび、低価格なＰＣ接続タイプの認証装置において、さらに認証精度を高めた小型・非接触の認証装置「日立指静脈認証装置」と、企業などの大規模システムにおいて、利用者の属性に応じた各種業務アプリケーションへのアクセス管理と利用者の認証情報管理を連携させることで、利用者の属性に応じた業務システムへのアクセスコントロールを容易に一元管理可能とした、認証サーバ用ソフトウェア「指静脈認証管理システム」を製品化（＊１）し、それぞれ１０月１２日から販売を開始します。
＊１ 日立ソフトウェアエンジニアリング株式会社との共同開発製品です。
近年、セキュリティの重要性が高まるとともに、高精度で本人認証を可能とする生体認証に注目が集まっています。なかでも、日立の非接触型指静脈認証システムは、生体の特徴パターンが体内にあり、成りすましや偽造が極めて困難なこと、認証速度が速く装置が小型で設置しやすく、かつ使いやすいことなどから、大手金融機関でのＡＴＭをはじめ、国内外で、さまざまな用途、業種・業界で導入されるなど、生体認証における新たなデファクトスタンダードとなりつつあります。
日立はこれまで、２００２年から入退室管理を中心に指静脈認証装置の販売を開始し、その後、ＡＴＭや貸金庫といった高い信頼性を求められる金融セキュリティ分野への適用を進めてきました。今後、企業内の業務システムなどを中心としたＩＴセキュリティ分野向けの信頼性の高い本人認証とその応用システムに、指静脈認証が広まっていくと見られています。そこで、情報漏えいを防止するといったさまざまなセキュリティ対策を強化しながらも、業務効率などは落としたくないといった企業などのニーズへの対応が求められています。
今回、ＩＴセキュリティ分野向けに、小型・非接触の認証装置「日立指静脈認証装置」を販売します。外光の影響を少なくするため本製品の上部にフードをつけたほか、認証時の指への透過光の照射方向を変更するなどの改良を行ない、さらに認証精度が向上しました。なお、本製品は、ソフトウェアやハードウェア間で生体情報をやり取りするためのインタフェースとして国際標準規格となっているＢｉｏＡＰＩ ２．０（＊２）に対応しています。そのため、ＢｉｏＡＰＩ ２．０に対応している生体認証サーバに、指静脈による認証システムを容易に接続することが可能となります。
また、今回、大規模システム向けの認証サーバ用ソフトウェア「指静脈認証管理システム」を提供します。本ソフトウェアを利用することで、例えば、利用者が勤怠管理や旅費精算といった企業内システムにアクセスする際、ＩＤ・パスワードを入力する代わりに、指静脈認証だけで個人認証が可能となります。また管理者は、本ソフトウェアにより、さまざまな業務アプリケーションなどへの利用者のアクセス管理などが一元管理できます。なお、本ソフトウェアを活用することで、企業の内部統制システムで必要となるＩＤマネジメントシステムなどへの適用も可能です。
＊２ ＢｉｏＡＰＩ： Ｂｉｏｍｅｔｒｉｃｓ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ Ｐｒｏｇｒａｍ Ｉｎｔｅｒｆａｃｅ
日立は、これまでの指静脈製品ラインアップに、本日発表した新製品を加え、日立のセキュリティソリューション「Ｓｅｃｕｒｅｐｌａｚａ」などと組み合わせて、小規模から大規模までセキュリティと利便性を両立する国際標準に準拠した指静脈認証システムをソリューションとして提供していきます。また、今後、国内外のＩＴ機器ベンダーやシステムベンダーとの協業なども進め、さまざまなＩＴ機器や指静脈認証装置の組込みビジネスも積極的に拡大していきます。
■価格及び出荷開始時期
（※ 関連資料を参照してください。）
■他社商標注記
記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標または登録商標です。
■関連情報
指静脈認証に関するホームページ
http://www.hitachi.co.jp/fingervein/
以上