ローム、USBメモリ/SDカード対応の1chip MP3デコーダLSIを開発
業界初USBメモリ/SDカード対応1chip MP3デコーダLSIを開発
半導体メーカーのローム株式会社(本社:京都市)はこのほど、ラジカセ、ミニコンポ、カーオーディオ、クロックラジオなどのオーディオ機器向けにUSBメモリ/SDカードホスト機能、MP3オーディオデコード機能、システムコントロール機能を1チップに内蔵したLSI『BU9435KV』を業界で初めて開発しました。この『BU9435KV』は、USBメモリやSDカードなどのメモリ媒体内のMP3ファイルを自動で読み取り、CD並の高音質で手軽に音楽再生が行えるLSIです。この新製品「BU9435KV」は2007年3月からサンプル出荷(サンプル価格:3000円)を開始し、 2007年4月から当面月産30万個の規模で量産を開始します。生産は、前工程をローム本社(京都府)、後工程はROHM INTEGRATED SYSTEMS (THAILAND) CO., LTD.(タイ)で行っています。
iPodを代表とする携帯デジタルオーディオ機器が急速に増えるなか、高音質でもコンパクトなファイルサイズのMP3オーディオを大容量化したUSBメモリやSDカードに入れて利用するといった使い方が普及し、複雑なメカが必要なCDに替わる音楽機器として大きな広がりを見せています。このように手軽になった音楽ファイルを既存のオーディオシステムでも簡単に楽しみたいというニーズに対して、ロームはシステムコントローラまでも内蔵したUSBメモリ/SDカードホスト機能内蔵MP3デコーダLSIを1チップで実現、付けるだけでMP3ファイルの再生を簡単に実現します。プログラムメモリが外付けに必要なホスト機能内蔵MP3デコーダLSIやUSBコントローラとMP3デコーダLSIをCPUで制御するといった従来の2チップ、3チップ構成に比べ、省スペース化はもとより部品点数削減による管理コストの低減にも貢献します。
この「BU9435KV」内蔵のシステムコントローラは、ファイル検索、読み込み、ファイルのデコードといったコマンドソフトウェアまでも搭載。その分コマンドソフトウェアの開発が不要になり開発期間の短縮が実現します。またスタンドアローン動作・スレーブ動作切替機能も内蔵しているため、スタンドアローン動作ではCPUを搭載していない既存のオーディオ以外のセットでも簡単にMP3オーディオ機能の搭載が可能です。一方のスレーブ動作では、CPUによるソフトウェア制御によりファイル名表示やID3TAG表示といった複雑な制御を必要とする機能も実現できるためセットの高付加価値化に貢献します。
<「BU9435KV」の主な特長>
1) USB2.0 Full Speedホストインターフェース、SDメモリカードインターフェース内蔵
2) ファイル/フォルダ゛ナンバー、再生時間、アーティスト名、アルバム名、タイトルの表示可能なID3TAG解析機能付MP3デコーダ内蔵
3) コマンドソフトウェア搭載のシステムコントローラ内蔵
4) FAT16/FAT32ファイルシステム内蔵
5) スタンドアローン動作・スレーブ動作切替機能
6) I 2C Busインターフェース内蔵
7) 4×3キーマトリクスコントロール機能
8) 7ch LEDコントロール機能内蔵
9) 自動サンプリングレート変換機能内蔵
10)パラメトリックイコライザ内蔵
1.語句説明
* 関連資料 参照
2. 製品写真
* 関連資料 参照
以上