JR東海、新幹線全保守用車両に新追突防止システムを導入
新幹線保守用車の追突防止システム導入について
○新幹線保守用車の追突防止システム導入について
新幹線保守用車の追突・冒進事故を防止する目的で、保守用車接近警報装置、EB装置等を導入していますが、さらに安全性向上を図るため、GPSを活用した、新しい機能を有する追突防止システムの技術開発を行ってきました。
このシステムは、GPSからの位置情報を元に警報を発信し、非常時に自動停止させるものですが、この度、その機能の信頼性を確認できましたので、全保守用車両(301両)に導入することとしました。
※EB装置とは、15km/h以上の速度で走行しているときに、オペレーターが30秒間機器を操作しないと、5秒間の警報の後、非常ブレーキをかける装置です。
1.現行システム(別紙1)
現行の接近警報装置は、相手(他車両、線路閉鎖工事箇所など)の位置や接近の状況を詳細に把握するのではなく、相手の発信する「電波(上下線別)」が届く全ての範囲で、警報を発信する仕組みです。
また、非常時に自動停止する機能は有していません。
2.今回導入する、GPSを活用した追突防止システム(別紙2)
それぞれの保守用車がGPSを活用して自車両の位置を特定し、相手の位置情報と速度情報を無線通信で取得することで、
(1)相手との距離が1.5km以内になると、予告警報が鳴動します。
(2)約1秒毎に相手の位置関係を計算し、「そのまま接近した場合30秒後に非常ブレーキ制御が必要」と判断すると警報ブザーが鳴動し、減速するようオペレーターに知らせます。
(3)引き続き、減速しないで接近(走行)し続けると、自動的に非常ブレーキをかけ、50m手前で停止して追突を防止します。
3.工事費
10.4億円
4.使用開始
平成18年12月
※ 詳細は別紙をご覧下さい。
