松下とルネサステクノロジ、次世代45nmシステムLSIプロセス開発で協業
システムLSIプロセス開発の協業を45nmへ拡大
- 最新の液浸ArF技術を適用したフルインテグレーションに着手 -
松下電器産業株式会社(本社:大阪府門真市、代表取締役社長:大坪 文雄)と株式会社ルネサス テクノロジ(本社:東京都千代田区、会長&CEO:伊藤 達)は、1998年よりプロセス技術の共同開発を継続してきましたが、2005年10月より第五次として次世代の45nmシステムLSIプロセスについても共同開発に着手しました。この度、45nmシステムLSI用としては業界初の開口率(NA)が1以上の液浸ArFスキャナー(注1)を導入し、フルインテグレーション(注2)に着手したことで本格的な生産技術開発の段階に入りました。
両社は、ルネサス テクノロジ設立以前の1998年に次世代システムLSI技術の共同開発に合意し、2001年に130nm DRAM混載プロセス、2002年に90nmシステムLSIプロセス、2004年に90nm DRAM混載プロセス、2005年に65nmシステムLSIプロセスをそれぞれ開発完了し、着実に開発成果を上げてきました。
今回共同開発する45nm システムLSI用プロセスは、両社の最先端モバイルやデジタル家電用のシステムLSIに適用されるものです。この中で最新の液浸ArFリソグラフィー技術は、ロジック用として業界で初めて開口率(NA)が1を越えるものです。更に、このリソグラフィー技術以外にも、歪導入高移動度トランジスタ(注3)やELK(K=2.4)多層配線モジュール(注4)の開発など最新技術の導入を進めております。
今後、両社は従来の技術の蓄積と今回の成果及び信頼関係をベースに、開発リソースの分担、技術情報の共有により、効率的な先端技術の開発を行い、2007年度中頃の開発完了、2008年度の量産開始を目指して、協業を進めてまいります。
(注1)投影レンズとウェハ間を液体で満たしてレンズ径を大きくして解像度を高める技術
(注2)要素モジュール毎の製造ではなく、すべてのウエハプロセスを一貫して製造すること
(注3)局所的なストレスをトランジスタに導入して電流駆動能力を高める技術
(注4)比誘電率の小さい層間絶縁膜を用いた多層銅配線技術
以 上