旭化成ケミカルズ、米ダウ・ケミカル社へポリスチレン共同出資会社の持分を譲渡
ダウ・ケミカル社へのポリスチレン共同出資会社の持分譲渡の件
旭化成ケミカルズ株式会社(本社:東京都千代田区 社長:藤原 健嗣、以下「旭化成ケミカルズ」)と米国ザ・ダウ・ケミカル・カンパニー(本社:米国ミシガン州ミッドランド CEO:Andrew N.Liveris、以下「ダウ・ケミカル」)は、両社の共同出資会社である、スタイロンアジア社および斯泰隆石化(張家港)有限公司の、旭化成ケミカルズ持分を、ダウ・ケミカルに譲渡することに合意致しましたのでお知らせします。
(1)当社は、国内ポリスチレン市場、顧客のアジアへのシフトに対応するため、ダウ・ケミカルとの間で1994年に両社折半出資によるスタイロンアジア社を設立し、アジアにおける新たなポリスチレン供給体制を構築することに成功致しました。更に1998年には成長が見込まれる中国ポリスチレン市場向けの製造販売を目的に、斯泰隆石化(張家港)有限公司を両社折半出資により設立し、2002年より製造・販売を開始、現在まで順調に稼動を継続しております。
(2)一方で、需要縮小で厳しい環境に置かれた国内のポリスチレン事業については、三菱化学、出光興産との共同出資会社であるPSジャパン社を事業主体として、合理化・コストダウン、製品の差別化、特殊化による付加価値向上に取り組み、収益の改善を進めてきました。
(3)当社は、先般策定した新中期経営計画「Growth Action-2010」において、PS事業を、差別化、特殊化により付加価値アップを指向していく事業と位置付けました。この方針に基づき、汎用用途が主体である、アジアの二つのPS共同出資会社については、ダウ・ケミカルとの間で種々の協議を行ない、最終的に、両共同出資会社における当社の全持分をダウ・ケミカルに譲渡することで合意に至りました。今後、当社PS事業は、PSジャパンを事業主体として更なる差別化、特殊化戦略を推進してまいります。
(4)今回の合意に基づき、当社とダウ・ケミカルは、中国政府の承認などの必要な手続きおよび顧客ならびに取引先への説明を速やかに開始致します。
また、旭化成グループとダウ・ケミカルは、従来から友好的な関係にあり、今後も他分野での新たな提携の可能性を協議していく予定です。
以上
〈ご参考〉
スタイロンアジア社 (SAL香港)
英文名:Styron Asia Limited
株 主:旭化成ケミカルズ、ダウ・ケミカル両社折半(50:50)
設 立:1994年
事 業:PSの中国顧客および東南アジア日系顧客へのマーケティング会社
本 社:香港
役 員:社長:Joseph Wong(ダウ・ケミカルから派遣)
副社長:飯塚成一(旭化成ケミカルズから派遣)
斯泰隆石化(張家港)有限公司 (SAL張家港)
英文名:SAL Petrochemical (Zhangjiagang) Co., Ltd.
株 主:旭化成ケミカルズ、ダウ・ケミカル両社折半(50:50)
設 立:1998年設立、 2002年11月商業運転開始
事 業:ポリスチレンの製造・販売
能 力:120千トン/年、HIPSを製造
本 社:中華人民共和国江蘇省張家港市
役 員:社長:Joseph Wong(ダウ・ケミカルから派遣)
副社長:飯塚成一(旭化成ケミカルズから派遣)