ホソカワミクロン、九大医と「薬剤(遺伝子)封入ナノコンポジット積層型溶出ステント」を開発
九大医とホソカワが未来医療を拓く第三世代型「DDSステント」開発に成功
血管狭窄、心筋梗塞治療の予後改善をもたらす我が国初の
『薬剤封入ナノコンポジット粒子積層型溶出ステント』の動物実験に成功。臨床試験へ
ホソカワミクロン株式会社の研究開発子会社 株式会社ホソカワ粉体技術研究所(以下、ホソカワ)は、九州大学大学院医学研究院(以下、九大医)と共同で、炎症制御遺伝子や心肥大抑制薬を封入した生体適合・吸収性ナノコンポジットを作製し、それらを血管狭窄、心筋梗塞等の先端的治療法に用いる冠インターベンション治療用デバイスの「ステント」表面に均一に積層する新世代型の「薬剤(遺伝子)封入ナノコンポジット積層型溶出ステント」を開発し、この新しい技術による「ステント」は、九大医で大型動物による実験を行った結果、その効果が確認できましたのでお知らせ致します。
(注)1.DDS【Drug Delivery System】薬物送達システム
2.「ステント」とは、金属製の網状のチューブで、狭くなったり詰まったりした心臓の血管(冠状動脈)を広げた後、血管内に留置して血流を確保するもの。
このデバイスは、血管再狭窄を抑制するとともに、ステント表面の薬剤封入ナノコンポジットの働きによって心筋梗塞等の根治的治療が可能となる新しい技術であり、遺伝子・核酸医薬などの先端医療技術の実用の道を大きく開く、画期的な第3世代の「DDSステント技術」として期待されます。
今後は、ステント加工メーカーを加えてステント製品化の技術プラットホームを構築して本コア技術による事業化が行われ、また、ナノ粒子に封入する薬剤については、薬剤毎に製薬メーカーとのアライアンスを形成し、九大医を拠点に臨床試験に入ることになります。
PCI市場は、国内では500億円、世界では5,000億円と言われており、2010年には国内市場1,000億円、世界市場では1兆円規模に拡大すると推定されています。(2004年現在)
*この技術の動物実験成功の詳細内容は、11月12日の米国心臓病学会(AHA)で九大医江頭助教授らによって発表されました。
*今回開発した血管狭窄治療用炎症制御遺伝子を封入した「ナノコンポジット積層型溶出ステント」に関する製法特許は両者で共同出願済みです。
以下、詳細は添付資料をご参照ください。