沖電気とネットクリアス、RAPS技術を導入したNGN向けネットワークLSIを共同開発
OKI、NGN向けネットワークLSIをネットクリアスと共同開発
~RAPS技術を導入したプロトコルプロセッサを市場投入~
沖電気工業株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:篠塚勝正、以下 OKI)はネットクリアスシステムズ株式会社(本社:神奈川県藤沢市藤沢、代表取締役社長:丸山修孝、以下ネットクリアス)と提携し、同社が開発したプロセッシング技術(RAPS)(注1)を組み込んだネットワークLSIの共同開発を行う事で本日合意しました。
通信事業者による次世代通信網(NGN)(注2)の構築が本格化し、音声、データ、映像サービス等、あらゆる通信サービスがIPネットワークに統合され、より高速で快適なブロードバンド環境が実現されようとしています。
NGN上で提供される高品質な映像配信、テレビ電話、企業むけの高信頼性通信サービス等ではより高速な伝送スピードが要求されます。OKIはIP処理をギガビットで実現するLSIの開発に向け、ネットクリアスから高速かつ低消費電力での動作や各種プロトコルに対して柔軟な対応が可能であるRAPS技術を応用したプロトコルプロセッサを導入します。また同プロトコルプロセッサを使用しIPv4/v6(注3)の高速IP処理を行う事に加え、ルーティング、セキュリティー、QoS(注4)等の処理を実現するLSIを共同で開発する事についても合意しました。
両社は、同プロトコルプロセッサを使用した商品の開発を行い、ネットワークLSIの投入を通じてNGN市場での更なる売上拡大を目指します。
【用語解説】
(注1)RAPS:Real-time Architectural Processing Structureの略
RAPS技術はリアルタイムソフトウェアを処理するCPUを含んだハードウェア技術です。マルチタスク処理とリアルタイム性が同時に求められるソフトウェアを極めて高速に動作させる構造を持っています。この構造に目的に応じたハードウェア処理ブロックを結合することにより、使用されるアプリケーションに応じた高速処理プロセッサを実現することができます。既存のマイクロプロセッサと比較すると処理効率が格段に高いため、クロック周波数を低く抑えて低消費電力化を図ることもできます。
(注2)NGN:Next Generation Network、次世代ネットワークの略
NGNとはIP技術をベースにした通信事業者の次世代ネットワークで、ITU-T(国際電気通信連合・電気通信標準化セクタ)で国際標準化が進んでおり、日本でも通信事業者各社のNGN構築へ照準を合わせた動きが活発化しています。
(注3)IPv4/v6:Internet Protocol Version4/Version6の略
インターネットで使用しているプロトコルは現在IPv4が主流であるが、今後、IPv6を使用した機器が拡大します。
(注4)QoS:Quality of Serviceの略
特定の通信の帯域を保証、優先制御する事により通信品質を確保するための技術です。
・沖電気工業株式会社は、グローバルに認知される成長企業を目指し、自社の通称を「OKI」に統一いたします。
・記載されている会社名、製品名は一般に各社の商標または登録商標です。
【ネットクリアスシステムズ社について】
ネットクリアスシステムズはLAN、WAN等通信・ネットワーク関連IPコアの独自開発を中心に事業を展開。ネットクリアスのIPコアは、機能、性能、ポータビリティ、信頼性において国内半導体メーカ、電子機器メーカから高く評価されております。http://www.netcleus.co.jp/
【本件に関するお客様からのお問い合わせ先】
沖電気工業株式会社 シリコンソリューションカンパニー 通信・車載システムビジネス本部
電話:042-662-6622