マイクロソフト、次世代リアルタイムOSの最新版「Windows Embedded CE 6.0」を提供
■組み込みデバイス向けリアルタイムオペレーティングシステムの最新版
Microsoft(R) Windows(R) Embedded CE 6.0の提供を本日より開始
~パフォーマンスの大幅な向上とカーネルのソースコード公開により、革新的なデバイス開発が可能に~
マイクロソフト株式会社(本社:東京都渋谷区)は、マイクロソフトの販売代理店経由で、次世代リアルタイム オペレーティングシステム(OS)であるMicrosoft(R) Windows(R) Embedded CE 6.0の提供を本日より開始します。
また、従来開発に必要とされた開発環境Platform Builderを含む、マイクロソフトの統合開発環境であるVisual Studio(R) 2005 Professional Edition を、Windows Embedded CE 6.0の一部として出荷することで、開発者層を拡大するとともに、組み込みデバイスおよび対応アプリケーション開発期間の短縮と開発工程の簡素化を支援します。
Windows Embedded CE 6.0では、以下の3点について大幅に強化を図っています。
1.一貫した接続性
Windows Embedded CE 6.0は、従来のBluetooth、WiFi、Ethernetに加えて、WPA2 (TKIP および AES)、QoS、RTC 1.5などのプロトコル、IP電話アプリケーションなどもサポートします。これにより、様々なネットワークとの接続を必要とするカーナビゲーション、モバイルネットワークを経由して在庫状況をレポートする自動販売機や、ガス検針器などのシステム構築が可能になります。
また、Windows Vista(TM)に対応したワイヤレスプロジェクタ、およびマルチメディア機能を備えたネットワーク対応のデジタルビデオレコーダやIPセットトップボックスなどの革新的なデバイスの開発が容易になります。
2.パフォーマンス・セキュリティ品質および開発効率の向上
情報家電をはじめとする組み込みデバイスには、インターネットアクセスやメディア再生など、高い処理能力とリアルタイム性の双方を兼ね備えることが求められるようになっています。Windows Embedded CE 6.0では、こうした要請に応えるべく、OSの中核部分であるカーネル部分を再設計することで、リアルタイム性を維持する一方で、それぞれが 2 GB の仮想メモリ領域を使用する32,000以上のプロセスを同時処理する高いパフォーマンスを新たに備えました。
また、Windows Embedded CE 6.0は、アプリケーション開発の設計から展開までの各工程でセキュリティを配慮した開発を行うよう定めた「セキュリティ開発ライフサイクル(SDL:Security Development Lifecycle)」に基づき開発されており、セキュリティ品質も向上しています。
さらに、統合開発環境であるVisual Studio 2005とあわせて提供することで、OSからアプリケーションの開発までを一元的に行うことが可能です。
3.シェアードソース
デバイスメーカー各社がこうした革新的なデバイスを開発できるように、マイクロソフトは、Windows Embedded CE 6.0のカーネル部分のソースコードの全てを「マイクロソフトシェアード ソース プログラム」を通して公開しました。デバイスメーカー各社は、独自にWindows Embedded CE 6.0を改良し、差別化を施した上で自社デバイスに搭載して再配布することが可能です。デバイスメーカー各社は、シェアード ソース プログラムによってWindows Embedded CE 6.0に施した改良についてマイクロソフトや他社と共有する義務はなく、またOSの知的財産権の管理はマイクロソフトが行います。
Windows Embedded CE 6.0のソース コードへのアクセス権は、ファイル システム、デバイス ドライバといった中核コンポーネント単位で提供されます。これにより、組み込みシステムの開発者は、自分に必要なコードを全体のなかから選択してコンパイルし、独自のOSを構築することが可能となります。これはまた、開発したデバイスを市場に投入する期間を大幅に短縮できることを意味しています。
Windows Embedded CE 6.0は、数量に応じたロイヤリティライセンスモデルにより提供されます。マイクロソフトは、知的財産権侵害請求に対する補償と10年間のサポートライフサイクルを提供し、デバイスメーカー各社における採用促進を図ります。
以下のパートナー各社が、Windows Embedded CE 6.0へ対応を表明しています。(それぞれ五十音順に記載)
■半導体メーカー
・インテル株式会社
・エス・ティー・マイクロエレクトロニクス株式会社
・NECエレクトロニクス株式会社
・NXPセミコンダクターズ
・セイコーエプソン株式会社
・日本エイ・エム・ディ株式会社
・日本エム・システムズ株式会社
・日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
・VIA Technologies, Japan K.K.
・フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社
・Marvell Semiconductor Inc
・株式会社 ルネサス テクノロジ
■ハードウェアメーカー
・アイコップテクノロジー株式会社
・株式会社アキタ電子システムズ
・日本電気株式会社
・岡谷エレクトロニクス株式会社
・クオリカ株式会社
・株式会社ソフィアシステムズ
・東京エレクトロン デバイス株式会社
・長野日本無線株式会社
・株式会社 日立超LSIシステムズ
・株式会社ピノー
・株式会社 フォークス
・モトローラ株式会社
・安川情報システム株式会社
・ユニダックス株式会社
・横河ディジタルコンピュータ株式会社
・菱洋エレクトロ株式会社
■販売代理店
・東京エレクトロン デバイス株式会社
・ユニダックス株式会社
・菱洋エレクトロ株式会社
・岡谷エレクトロニクス株式会社
Windows Embedded CE 6.0の180日間評価版(無料)は、販売代理店各社および以下サイトから入手可能です。
Windows Embeddedサイト:
http://www.microsoft.com/japan/windows/embedded/eval/trial.mspx
◆マイクロソフトに関する詳細な情報は、下記マイクロソフトWebサイトを通じて入手できます。
マイクロソフト株式会社 Webサイト http://www.microsoft.com/japan/
マイクロソフトコーポレーション Webサイト http://www.microsoft.com/
*Microsoft、Windows、Windows Vista、Visual Studio は、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
*Windows の正式名称は、Microsoft Windows Operating System です。
*その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。