TDK、NAND型フラッシュメモリコントローラLSI(GBDriver RA6)を発売
NAND型フラッシュメモリコントローラLSI(GBDriver(R)RA6シリーズ)を商品化
最新のフラッシュメモリに対応、セキュリティ機能強化、さらにHDD代替用途としての信頼性向上
TDK株式会社(社長:上釜 健宏)は、NAND型フラッシュメモリコントローラLSI(GBDriver(R) RA6)を開発、12月より発売を開始いたします。
NAND型フラッシュメモリは、微細化の進展による急速な大容量化に伴い、メモリセル構造および機能変化が激しく、世代間の互換性がとりにくくなっております。こうした課題を解決すべく、本製品は従来のNAND型フラッシュメモリと互換性を保ちながら、最新フラッシュメモリ(Two-Plane書き込みフラッシュメモリ)の制御にも対応し、8GbitまでのNAND型フラッシュメモリを最大8個(8GByte)まで制御することができます。
さらに本製品は、NAND型フラッシュメモリの管理手法を改良し、メモリに対して偏った書き込みを行った場合でも、書き込みがNANDフラッシュの一部分に集中しにくくなっていますので、NAND型フラッシュを複数使用し大容量化させ、HDDの代替用途としてご使用になる場合にも信頼性が高まっております。また最大転送速度33.3MByte/sのUltraDMA Mode2に対応し、最新のフラッシュメモリを業界最高レベルのスピードで制御することが可能です。
【主な用途】
民生、産業用のあらゆる組み込み機器・IT機器のOS、ファイルシステム、ユーザデータ等のストレージを主用途として、ハイブリッドPC等のシリコンディスクシステム、PCMCIA ATAカード等も見込んでおります。
【主な特長】
1.対応フラッシュメモリ
最新のNAND型フラッシュメモリ(Two-Plane書き込みフラッシュメモリ)に対応。
新規参入を含む、各フラッシュメモリベンダーの128Mbit~8Gbitまでのフラッシュメモリに対応。組み込み用でのOS格納用等の小容量タイプから、音楽およびビデオ情報のストリーミングなどの大容量タイプまで、幅広い用途に対応。
2.充実した信頼性制御
本コントローラでは、後発性不良ブロックに対する予備領域を大きく確保するとともに、コントローラ内のブロック制御機構を改良し、先天性不良ブロックなどが集中発生したフラッシュメモリでも使用可能なアドレス制御機構を実装いたしました。
3.電源遮断耐性を強化
書き込み中の電源遮断時に書き込み対象データ以外のデータが破壊されるなどの、巻き添えエラー発生を完全に阻止します。
4.高速Read/Write
ホストインタフェースのUltraDMA対応、フラッシュメモリ制御方式の変更により、バースト書き込みで23MByte/s(150倍速相当)、ホストへの読み出し性能も24MByte/s(160倍速相当)を実現。ホスト側の書き込みコントロールを最適化することで、安定した転送レートで書き込み動作を行うことが可能です。
5.エラー訂正・修復
4シンボル(40ビット)/1セクタのECC機能を装備。最新のNAND型フラッシュメモリを使用した場合に問題になるビット誤り現象に対して、ECC機能を強化するとともに、オートリカバリ機能装備により、読み出し時にコントローラ内部で自動
的にエラーを修復します。
6.その他の機能
・全セクタ数設定機能(クリッピング機能)
データ領域に割り当てる物理ブロックの数を減らす事でフラッシュメモリの書き換え可能回数を延長する事が可能となります。
・プロテクト機能
ATA標準のプロテクト機能を搭載しており、お客様でパスワードの設定・解除が可能ですので、大切なデータを保全できます。
・スマートコマンド対応
スマートコマンドを使用してフラッシュメモリの使用状況や不良ブロックの発生状況が容易に管理できます。
7.ソリューションサポート
TDKでは、2000年よりNAND型フラッシュメモリコントローラGBDriverRシリーズを自社開発、販売しており、特に組み込み市場において強く求められるFAE体制や信頼性モニター機能の実装サポートなど、国内、国外のカスタマーに対して、自社技術に基づく技術サポートを行っております。
【生産・販売計画】
●サンプル価格 : 2,000円/個
●生産拠点 : 日本
●生産能力 : 10万個/月(予定)
●生産開始 : 2006年12月より
※GBDriverRは、TDK株式会社の登録商標です。
以 上