全清飲、「2006年度清涼飲料総合調査」結果から「清涼飲料ニーズの変化とミネラルウォーター」を発表
清涼飲料ニーズの変化とミネラルウォーター
~2006年度清涼飲料総合調査より~
人々の生活に無くてはならない"水"、特に食生活における"水"の重要性は時代の移り変わりと共に変化することはありません。しかし、消費者の"水"に対する意識や利用状況は、近年のミネラルウォーター類の需要の高まりなどに象徴されるように大きな変化をとげており、今後の消費動向が注目されています。
社団法人 全国清涼飲料工業会(東京都中央区日本橋室町3丁目3番3号、会長:高梨圭ニ 略称:全清飲)では、従来より消費者の食生活や清涼飲料との関わりを中心に、その意識と行動の実態、利用意向等について、様々な情報の収集と分析を行ってきました。そこで今年実施した「2006年度清涼飲料総合調査」の中から、消費者の食生活における"水"との関わりとミネラルウォーターニーズの変化についてご報告致します。
食生活における健康指向、天然・自然指向、ダイエット指向に加え、近年話題のライフスタイルである「LOHAS(Lifestyles Of Health And Sustainability)」などを背景として、消費者の清涼飲料選択スタイルは一層「低カロリー」「低刺激」「低甘味」の度合を強めており、その結果としてミネラルウォーター類の需要は急速な高まりをみせています。
日本ミネラルウォーター協会の発表によると、ミネラルウォーターの生産・輸入量は2005年には国産・輸入合わせて180万kl余りに達し、わが国の清涼飲料全体に占めるシェアは初めて10%台に達しました。これは数量で5年前の1.68倍、金額では1.55倍にあたり、2004、2005年と直近2年間の数量でも連続して二桁の成長率を示しているように、市場規模は順調に拡大を続けています。
市場の拡大にともない、商品の多様化も着実に進展しています。国産品と輸入品、含有ミネラルの種類や含有率、容器・容量、価格、販売・提供方式等の要素を考慮し、消費者は多種多様な商品の中から自らのニーズに合ったミネラルウォーター類を選択するとともに、生活の中のさまざまな場面や用途に応じて使い分けていることもうかがえます。
一方、活発な市場環境の中で、科学的な根拠に乏しい宣伝情報や商品等も一部にはみられるといわれています。人が口にするものとしてきわめてベーシックな位置付けでありながら、その味や品質の差が微妙な商品であるために、健康・美容への効果、価格の適切さ、安全性等の面で問題のある商品が今後も登場する可能性は否定できません。全清飲では、清涼飲料の業界団体として市場、消費者ニーズ、制度・規制等の動向について引き続き注目していく必要があると考えております。
こうした容器入り飲用水や水道水、水に近い清涼飲料(いわゆるニアウォーター飲料)をテーマとした調査は、1993年度と1998年度にも行っており、今回の調査では、8年ぶりにこのテーマを取り上げ、過去の調査結果等も比較対象としながら、近年の消費者の意識と利用実態の動向を分析しました。
尚、調査項目は、"水"以外にも清涼飲料全般に対する嗜好状況や購入状況・飲用スタイルなど多岐にわたりましたが、本リリースでは特にミネラルウォーターに関連する項目のみご紹介します。その他の詳細については、全清飲発行の「2006年度 清涼飲料総合調査報告書」をご覧下さい。