安川電機、半導体製造装置の搬送システム向けモジュラーシステムを発売
実績あるロボットシステム構成製品をシリーズ化
‐高信頼性と開発期間半減を可能にした半導体ウエハ搬送システムの供給を開始(モジュラーシステム『SEMISTAR-Mシリーズ』)‐
株式会社安川電機(取締役社長 利島 康司)は、実績ある半導体ウエハ搬送システムの各構成製品をシリーズ化し、半導体製造装置の搬送システムにおいて高信頼性と開発時間の大幅短縮(半減)を可能にしたモジュラーシステム『SEMISTAR-Mシリーズ』の供給を2006年12月1日から開始します。
なおモジュラーシステム構成例の展示・実演をセミコン・ジャパン 2006*1において当社子会社である安川ブルックスオートメーション(株)のブースにておこないます。
1.製品化のねらい
当社では、半導体ウエハ処理技術の微細化・高速化などの多様化する市場要求の進化に合わせて、顧客向けに特化した製品を中心にウエハ搬送ロボットシステムを提供し、1万台以上の納入実績で高いシェアを維持しています。そこで当社は、いままでの実績をベースに高い信頼性を確保したまま各モジュールの標準化とラインアップ化を行いました。顧客が必要なモジュールを選択してシステム構築を可能とすることで、ロボット搬送システムの開発時間を大幅に短縮(半減)できるモジュラーシステム『SEMISTAR-Mシリーズ』を商品化しました。
2.主な特徴
(1)豊富なモジュール群(160通りの組合せ)
多様な顧客要求に応えるべく豊富なモジュール群をラインアップしています。システムを構成するモジュールの1つであるマニピュレータ(ロボット本体)では、単腕タイプや双腕タイプ等4種類。また、ロボット自体を移動させる走行軸では、その移動距離別に2種類。その他のシステムを構成するプリアライナなど各モジュールでもいくつかの選択肢を準備し、その組合せは、160通りとなります。今後も顧客要望を取り入れ各モジュール群のラインアップの充実(種類・性能)を行います。
(2)システム開発時間を短縮(フルオーダ製品開発比:半減)
モジュラーシステムでは、各モジュールの選択だけでなく、各モジュールやシステムの動作パターン等の制御方法についても選択が可能なカスタマイズ機能を装備しています。これにより顧客要望を最大限に取り入れつつ、仕様検討と設計時間が大幅に短縮できるため、フルオーダ製品開発に比べ、搬送系システム開発完了までの期間が半減(当社比)されます。
(3)システム全体を制御する高性能小型コントローラ(容積:18.4L)
各モジュールで構築されたシステム全体は、高性能小型コントローラ1台で制御可能です。サイズはW425×H133×D300(容積:18.4L(当社従来比63%))のコンパクト設計で縦置き横置きの両方に対応し、顧客の装置内への設置についても場所を取らず自由度の高いレイアウトが可能です。電源電圧は、100V系または200V系のいずれかを選択でき、SEMI規格にも準拠しています。
3.用途
200mm、300mm半導体製造装置内のウエハ搬送作業
4.販売計画
(1)製品名
SEMISTAR-Mシリーズ
(2)販売開始
2006年12月1日
(3)販売計画
2006年下期 100セット
(4)販売価格(税込み)
334万円(以下システム構成による)
単腕マニピュレータ 1台
コントローラ(NXC100) 1台
走行軸、アライナ なし
- 文中語句説明 -
*1: セミコン・ジャパン 2006
2006年12月6日(水)~8日(金)に幕張メッセ(日本コンベンションセンター)で開催される世界最大の半導体製造装置・材料の国際展示会です。
添付資料:SEMISTAR-Mシリーズ(モジュラーシステム)の構成