東芝松下ディスプレイテクノロジー、石川工場に低温ポリシリコン液晶の新ラインを導入
石川工場への低温ポリシリコン液晶新ライン導入について
東芝松下ディスプレイテクノロジー株式会社(社長:藤田勝治)は、石川工場(石川県能美郡川北町)に新たに約300億円の設備投資を行い、低温ポリシリコン液晶の新ラインを導入し生産能力の増強をはかることといたしました。
石川工場では、低温ポリシリコン液晶を製造する新工場を今年4月から稼動を開始しています。今回の新ラインは新工場建屋内に設けられ、携帯電話や車載用途を中心に拡大している中小型TFT液晶市場のニーズに対応するため導入するもので、2007年10月稼動開始をめざします。その後順次能力を立上げ、2008年1月には、石川工場の低温ポリシリコン液晶生産において、月産約850万台(携帯電話用2.2型換算)の生産体制を確立する予定です。これにより、深谷工場も合わせた当社全体では約1,500万台(低温ポリシリコン液晶、携帯電話用2.2型換算)の生産体制となります。
携帯電話やカーナビ等の車載用途を始めとして中小型TFT液晶市場は、2005年で1兆8,400億円、対前年比16%増(Display Search社調べ)と拡大し今後も大きな成長が見込まれております。この中でさらに、高精細な画像が求められ高機能化が進む携帯電話、車載用ディスプレイ、携帯音楽プレーヤーなどの市場ニーズが高まっており、低温ポリシリコン液晶への需要が拡大しています。
当社はこれらの需要に対応するため、石川工場の新工場稼動から導入している、低温ポリシリコン液晶としては世界最大規模の730mm×920mm×0.5mm厚(第4世代、薄板基板)のガラス基板を今回導入する新ラインにも使用し、世界中のお客様の要望に合わせて安定供給を図ります。
また、当社は『SOG(System On Glass)技術』と呼ばれる液晶パネル内へ周辺回路及び新規機能の内蔵を可能とする高機能化技術、広視野角と低温下も含めた高速応答性能を実現する『OCB(Optically Compensated Bend)技術』等の当社独自の最先端技術を用いた低温ポリシリコン液晶の製品を開発しています。
新ラインを含む新工場は、周辺回路機能のガラス基板内蔵による部品調達リードタイム短縮とアレイ工程数の削減による製造リードタイム削減を可能とします。また、新工場はセンサー機能等の内蔵による多機能製品、外部回路への接続点数削減による高信頼性製品を提供します。
これらの特長ある製品の提供を拡大し、これまで以上にお客様へのニーズに貢献をしていきます。
【 新ラインの概要 】
所在地
石川県能美郡川北町字山田先出26番2(弊社石川工場内)
建物構造
鉄骨造4階(新工場建屋)
延床面積
34,245m2(新工場建屋)
着工
2006年12月
稼動開始
2007年10月
基板サイズ
730×920×0.5t(mm):第4世代サイズの薄型ガラス基板
追加投入能力
1万2千シート強/月 約300万台/月(携帯電話用2.2型換算)
総投入能力
3万2千シート強/月 約850万台/月(携帯電話用2.2型換算)