帝人化成、中国でのポリカーボネート樹脂生産増強で110億円投資
中国におけるポリカーボネート樹脂の生産増強について
帝人グループの樹脂事業の中核会社である帝人化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:佐野 喜八郎)は、中国においてポリカーボネート(PC)樹脂の需要が拡大していることに対応し、100%出資の現地法人である帝人聚■酸■有限公司(TEIJIN POLYCARBONATE CHINA LTD.)に第3系列の増設を決定しました。
帝人化成は、競合他社に先駆けて、2005年4月に年産5万トンの第1系列を立ち上げ、本年末には同じく年産5万トンの第2系列の商業生産を開始する予定です。
このたび増設を決定した第3系列は年産6万トンの一般用途専用ラインで、これにより中国でのPC樹脂生産能力は年産16万トンとなります。
帝人化成は、日本(愛媛県松山市)・シンガポール・中国の3拠点の合計生産能力が年産48万トンに達することになり、アジアNo.1の地位を確実なものとするとともに、今後さらに磐石な事業基盤の構築を目指します。
詳細は下記のとおりです。
(※■印の文字は参考画像参照)
記
1.増設の背景
(1)PC樹脂の世界需要は年率7%程度の成長が継続する見通しで、特に成長の中心であるアジアでは10%、中国については14%に及ぶ高成長が見込まれています。
(2)中国における需要拡大を牽引するのは、電気・電子やOA機器向けのコンパウンド品(PC樹脂に強化材・難燃剤・他のポリマーなどを複合化した高機能材料)であり、今後は自動車向けの大きな需要も期待されています。
(3)帝人化成では、中期経営計画における主要な戦略の一つとして、高付加価値で価格乱高下の影響を受けにくい「コンパウンドを含む加工製品の拡大」を掲げており、顧客の事業展開に合わせて、中国およびアジアでのコンパウンド品の供給体制を強化しています。
(4)帝人化成は、既に上海に年産能力4.3万トンのコンパウンド工場を有していますが、現在フル稼働状態が続いており、2007年12月完成予定で年産能力を6.3万トンに引き上げる計画です。
(5)さらに、2005年9月にはコンパウンド工場の敷地内にテクニカルセンターを開設し、顧客ニーズにスピーディーに対応するため技術支援体制を整えています。
(6)このたび増設する第3系列は一般用途専用であり、こうしたコンパウンド品の需要拡大に対応した生産ラインです。
2.増設の内容(※添付資料参照)