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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'11.26.Tue
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2007'05.27.Sun

アンリツ、W-CDMA基地局すべての登録点検試験ができる小型測定器を開発

業界初ハンドヘルド測定器でW-CDMA基地局のすべての
登録点検試験を実現

コンパクトスペクトラムアナライザMS2720Bシリーズ


 アンリツ株式会社(社長 戸田 博道)は、小型・軽量で持ち運びが容易なコンパクトスペクトラムアナライザMS2720Aシリーズの機能を強化。業界で初めて、ハンドヘルド測定器でW-CDMA基地局の建設・保守に必要なすべての登録点検試験を可能とするコンパクトスペクトラムアナライザMS2720Bシリーズを開発。
 MS2720Bシリーズは、バッテリ駆動で持ち運びが容易な小型・軽量(313mm×211mm×77mm,2.9kg以下)のスペクトラムアナライザです。マイクロ波帯までの測定が可能であるとともに、オプションでW-CDMA信号の変調解析、高精度電力測定が行えます。これにより、3GPP規格に準拠したW-CDMA基地局のすべての登録点検項目が1台のMS2720Bシリーズで測定できます。AC電源が使用できない小型の基地局や地下、ビル内の基地局でも登録点検項目の測定が可能であり、W-CDMA基地局の建設・保守が効率良く行えます。
 本新製品は、マイクロウェーブ展2006(12月13日~12月15日、パシフィコ横浜)に出展いたします。

* 登録点検
 総務大臣の登録を受けた国内外の民間事業者(登録点検事業者及び登録外国点検事業者)が無線設備等の点検を行うこと。点検結果を活用することによって、無線局(国が開設する無線局を除く)の新設検査、変更検査又は定期検査の一部を省略することができる。無線設備規則で制定された項目の点検を行うにあたり、電波法で定める校正を実施した測定器を使用する必要がある。

[開発の背景]
 第3世代携帯電話サービスの普及拡大にともない、W-CDMA基地局の建設・保守作業が増大しています。総務省は、基地局の建設・保守時に3GPP規格で規定された登録点検を実施することを法令で義務付けています。
 従来フィールドでの登録点検項目の測定では、据え置き型の測定器を持ち運ばなければなりませんでしたが、W-CDMAサービスエリアの拡大により、小型基地局や地下、ビル内の基地局などAC電源を使用できない場所での基地局建設・保守作業が増大しており、電源の確保や大型測定器の持ち運びが障害となっていました。
 そこで、アンリツはコンパクトスペクトラムアナライザMS2720Aシリーズの機能を強化。
 新たに、すべての登録点検項目の測定を可能とする小型・軽量・バッテリ駆動のMS2720Bシリーズを開発いたしました。AC電源を使用できない場所にも容易に持ち運べ、W-CDMA基地局の登録点検作業に必要な測定が行えます。

[製品概要]
 コンパクトスペクトラムアナライザMS2720Bシリーズは、小型・軽量・バッテリ駆動のハンドヘルド測定器です。マイクロ波帯(13GH及び20GHz)までの測定が可能であるとともに、オプションでW-CDMA変調解析と電力測定を可能とする外部センサ(アンリツ製PSN50センサ)を追加することにより、周波数測定(25PPBの精度)、5倍高調波(※1)(12.5GHz以上)測定、変調解析機能によるCDP(※2)、測定高精度電力測定などW-CDMA基地局の登録点検に必要なすべての測定が行えます。
 測定したデータは内部メモリに最大1000個保存可能であり、専用のマスタソフトウェアにて外部PCへデータを取り込め、各種報告書作成が簡単に行えます。

[主な性能]
■ 周波数範囲
 ・ MS2721B:9kHz~7.1GHz
 ・ MS2723B:9kHz~13GHz
 ・ MS2724B:9kHz~20GHz
■ 高安定周波数:25PPB(2.5x10-8)(GPS信号ロック後24時間以内)
 50PPB(5x10-8)(GPS信号ロック後72時間以内)
■ 高精度電力測定:±0.18dB
■ 変調解析:CDP、P-CPICH(※3)、EVM(※4)、3GPPの変調性能規格の合否判定

■ 平均雑音レベル(プリアンプON時):-151dBm(10MHz~1GHz)
 -149dBm(1GHz~2.2GHz)
 -143dBm(2.2GHz~2.8GHz)
 -149dBm(2.8GHz~4GHz)
 -144dBm(4GHz~7.1GHz)
■ SSB位相雑音:-100dBc(10kHz、20kHz、30kHzオフセット時)
■ 最大入力電力:30dBm
■ 充電式バッテリ:3時間連続動作(代表値)

[対象市場・用途]
■ WCDMA基地局の建設・保守における登録点検試験、保守時の変調解析と障害切換
■ 一般的な無線装置の高調波、スプリアス(※5)、干渉波試験
■ デバイスのRF特性測定

[営業情報]
■受注開始    : 平成18年12月13日
■予定販売台数 : 国内/海外計   500台(初年度1年間)
■本体価格    : コンパクトスペクトラムアナライザ MS2721B  178万円
              (周波数範囲:9kHz~7.1GHz)
              コンパクトスペクトラムアナライザ MS2723B  227万円
              (周波数範囲:9kHz~13GHz)
              コンパクトスペクトラムアナライザ MS2724B  264万円
              (周波数範囲:9kHz~20GHz)

 <登録点検試験構成>
  MS2723B+W-CDMA変調解析+PSN50センサ  380万円
  (W-CDMA変調解析、PSN50センサはオプション対応)


〔用語解説〕

(※1) 高調波
 高調波(harmonics)とは、ある周波数成分をもつ波動に対して、その整数倍の高次の周波数成分のこと。 元々の周波数を基本波(fundamental)、2倍の周波数を持つものを第2高調波(Second harmonic)、さらに n 倍の周波数を持つものを第 n 高調波と呼ぶ。無線機から送信する電波は、電波法により高調波の量が制限されている

(※2) CDP:Code Domain Power
 情報コードごとの電力を、横軸をコード、縦軸をパワーのグラフで表したもの。

(※3) P-CPICH:Primary Common Pilot Chanel
 P-CPICHはある種の同期信号で、基地局のIDであるスクランブリングコードの判別や基地局間の位相判定及び出力電力の判定に利用できるもの。

(※4) EVM:Error Vector Magnitude
 理想波形と計測波形の違いの測度。

(※5) スプリアス
 標準の送信信号(搬送波)以外の不要な周波数成分。

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