日鉱金属、パッケージ基板に対応した触媒付与接着プロセスを発売
パッケージ基板用「CATALYST BOND(TM)プロセス」の発売について
日鉱金属株式会社(本店:東京都港区虎ノ門二丁目 社長:岡田昌徳)電子材料カンパニーは,パッケージ基板に対応した触媒付与接着プロセス「CATALYST BOND(TM)(キャタリストボンド(TM))プロセス」(以下「本製品」)を開発し,今般発売することといたしました。
本製品は,MPU等のパッケージ基板に銅めっきを施す際の前処理工程において使用されるプロセスで,従来一般的であったSn-Pd触媒プロセスと比較して以下の優れた特長を有しております。
(1)パッケージ基板に使用される高Tg(*)樹脂等の特殊樹脂において,低粗化で高密着性(Sn-Pd触媒プロセス比でピール強度が10~20%上昇)が得られます。
(2)触媒分子が非常に小さく,均一に分散付与されるため,めっき皮膜の薄膜化・均一化が可能となり,ファインパターン形成に最適です。
(3)触媒付与量が少ないため,後工程における触媒除去が軽減できます。
※ 本製品は,既存の前処理ラインにて使用可能です。
(*) 「Tg」:
ガラス転移点(glass transition temperature)
非晶質固体材料にガラス転移が起きる温度であり,通常Tgと記される。
本製品は,当社グループの保有する有機合成技術と当社磯原工場における表面処理剤開発技術の融合により開発したものであり,画期的なプロセスであります。また,製品化にあたっては,数社のプリント基板メーカーにおける量産試験において良好な結果を得,今般の発表に至ったものであります。
本製品を使用するパッケージ基板の市場は,ICの高性能化に伴い今後更なる成長が見込まれており,本製品の2010年の売上高を約20億円と見込んでおります。
なお,本製品は,1月17日(水)から東京ビッグサイトにて開催される「半導体パッケージ技術展」の当社ブースにおいて展示する予定であります。
以上