出光興産、全製油所・工場にリアルタイム操業マネジメントシステムを導入
全製油所・工場にリアルタイム操業マネジメントシステムの導入を決定
~迅速で確実な操業管理により生産性向上を図る~
当社(本社:東京都千代田区、社長:天坊 昭彦)は、このたび北海道製油所にリアルタイム操業マネジメントシステム「XHQ」を導入し、既存システムの統合化を実施しました。この新システムによって、迅速で確実な操業管理とともに、製油所全体の情報を共有化し、生産性向上が可能となる効果を確認できたため、2007年度中全製油所・工場に導入することを決定しました。
今回導入した新システムは(Siemens社の基本技術)「XHQ(neXt genration HeadQuarters)(※1)」と呼ばれ、既存のデータベースを改造することなく新システムに統合できるソフトです。世界の大手石油会社や化学会社では多くの導入実績がありますが、日本企業としては初めての導入になります。新システムは、安全、環境、品質、生産、設備、用役、収益など製油所の操業に関わるデータを幅広く統合しています。製油所・工場の経営管理指標、環境管理指標をリアルタイムに同時共有することにより、生産計画や運転計画に適切に反映することができます。また、複数部門をまたぐ操業管理がより短期かつ効率的に実施できるようになります。
新システム導入に際しては、当社生産設備の多くを設計・建設し、かつXHQのカスタマイズサービスを提供する日揮株式会社と日揮情報システム株式会社が共同で当社の環境に適したシステムに改良しました。
昨年10月から北海道製油所でリアルタイム操業マネジメントシステムの評価運用を開始し、安全管理、環境管理、品質管理、運転管理状況、そしてヒヤリハットの登録内容などの情報を共有し、毎日の連絡会議での報告も新システムで実施しています。その結果、情報の共有化により、今まで見えなかった改善点・問題点の発掘ができ、従来にもまして迅速な対応が取れるようになりました。また、従来は、製油所の操業をトータルで把握するために社員が各部署から個々のデータを収集して報告書を作成しなければなりませんでしたが、作業時間が短縮し、業務の効率化が図れます。
当社は今後、新システムを国内各製油所・工場や拠点にも拡大させ、全社的なシステム統合を図り、データの透明性を高めてまいります。