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ニュースリリースのリリースコンテナ第一倉庫

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2024'10.07.Mon
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2007'04.10.Tue

メディビック、米国での抗がん剤「グルフォスファミド」の第II相試験を開始

当社グループが共同開発中のGlufosfamide の米国における
第II相試験の開始について

~軟部組織肉腫の患者を対象~


 このたび、当社グループが共同開発を行っている、抗がん剤Glufosfamide(グルフォスファミド) について、米国にて臨床試験を実施しているThreshold Pharmaceuticals, Inc. (スレッシュホールド社)が、再発した進行性の軟部組織肉腫の患者を対象とした有効性と安全性を評価する第II相試験の開始を、以下の通り発表しましたのでご報告いたします。軟部組織肉腫はヒトの軟骨や脂肪、筋肉、血管、その他の結合組織または支持組織などの癌を含みます。
 この試験の臨床研究者であるアリゾナ癌センターのLee Cranmer博士は次のように述べています。「若年層の患者が特に影響を受ける進行性の軟部組織肉腫は、未だ重要な医学的課題の一つとして残されています。新規の治療薬がまさに必要とされています。このような患者さんに、グルフォスファミドが新しい治療法の選択肢を与えられるかもしれないと期待しています。」

 今回オープンラベル(比較対照群を設定しない試験形態)で行う第II相臨床試験では、治療歴を有する進行性の軟部組織肉腫患者22例が、米国のいくつかの施設にて登録される予定です。全症例には、3週間毎に5000mg/m2のグルフォスファミドが最高6サイクルまで投与されます。

 本試験の主要評価項目は客観的奏効率(objective response rate)、副次的評価項目は奏効期間(duration of response)、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)そしてその他の安全性パラメータです。「固形がん治療効果判定ガイドライン(RECIST)」をもとに、腫瘍の薬剤に対する反応性を投与開始前と比べて6週毎に評価します。また、その他、本試験の探索的な目的の1つとして、[18F]フルオロデオキシグルコース([18F]FDG)と陽電子放出断層撮影(PET)を合わせた[18F]FDG-PET1)という測定機器を使って、グルフォスファミドが、がん細胞そのものの性質に与える影響を評価します。この機器を用いて、がんの部位を検知し、グルフォスファミド治療によって、その部位の糖の消費量が減少するかどうかを探索します(がん細胞では、正常細胞よりも糖の消費量が高いことが知られています)。またもう1つの探索的な目的として、グルフォスファミドが効果を発揮する際に関係すると言われている、ある蛋白質の量がどう変化するかも検討します。

 軟部組織肉腫の治療法として、手術、抗がん剤による化学療法、放射線治療があり、通常はこれらを併用して同疾患の最適な治療を行います。進行性軟部組織肉腫患者に対して、一般的にドキソルビシンとイホスファミドといった化学療法薬剤が処方されていますが、この治療法の奏効率は低く、毒性も強く出る傾向があります。米国癌協会によると、2007年に米国では軟部組織肉腫と診断される患者さんは9,220例で、この疾患によって約3,560 例が亡くなると予測しています

 なお、現時点での当社平成19年12月期(平成19年1月1日~12月31日)における当期業績に与える影響は軽微と考えております。


1) [18F]FDG-PET とは
 悪性腫瘍の細胞は正常細胞や良性腫瘍の細胞に比べて、ブドウ糖をエネルギー源として利用する割合が非常に大きくなっています。[18F]FDG-PET で利用する放射性医薬品である[18F]FDG([18F]フルオロデオキシグルコース;2-deoxy-2-[18F]fluoro-D-glucose)はブドウ糖と似た構造を持っているため、ブドウ糖の利用の多い細胞には多く取り込まれます。しかし、ブドウ糖と異なりエネルギー源として利用されることは無く、細胞にたまっていく性質を持っています。これを利用して、細胞内にたまった[18F]FDG を検出することで腫瘍を検出しようというのが、腫瘍[18F]FDG-PET の理論です。

2)無増悪生存期間とは
 無増悪生存期間(progression-free survival) とは増悪か死亡のうち早いほうまでの期間を指します。


(ご参考)

<欧米で実施中の臨床試験>
 現在、欧州並びに米国においてすい臓がん(=膵がん)を対象とした臨床第III相試験および第II相臨床試験がスレッシュホールド社によって進められています。
 第III相臨床試験は、グルフォスファミドを転移性膵がんに対する第2選択(2nd-line)治療薬として評価するもので、2004年9月から開始されました。この試験はFDA(米国食品医薬品局)によるSpecial Protocol Assessment(SPA)に基づいて行われるもので、グルフォスファミドはFDAから、難治性膵がんにおけるFast Track(優先審査)指定を受けています。更に2006年9月には希少疾病医薬品(オーファンドラッグ)指定も受けています。
 一方、第II相臨床試験では、切除不能な局所進行性あるいは転移性の膵がんを対象に、グルフォスファミドとゲムシタビンとの併用による第1選択(1st-line)として評価するもので、2004年12月から開始されています。非臨床動物試験において、グルフォスファミドとゲムシタビンは併用することにより、各々の単独投与よりも新たな副作用の発現がなく、より強力な抗腫瘍作用が認められています。
 また、その他の適応症として、プラチナ製剤抵抗性のある卵巣がんの患者を対象とした第II相臨床試験が2007年1月から、薬剤に感受性の高い再発小細胞肺がんの患者を対象とした第II相臨床試験が2007年2月から開始されております
 (ご参照 http://www.thresholdpharm.com/sec/glufosfamide )

<Threshold Pharmaceuticals,Inc.(スレッシュホールド社)>
所在地    1300 Seaport Boulevard,5th Floor Redwood City,CA 94063 USA
設立     2001年10月
事業内容  医薬品の研究開発
URL     www.thresholdpharm.com


以上

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